今、ニュースで知りました。佐野元春のアルバム『Cafe Bohemia』が、武部聡志プロデュースのプレミアムコンサートで取り上げられるそうです。
【SONG&FRIENDS】このプレミアムコンサートの第1弾が荒井由実『ひこうき雲』で、第2弾が小坂忠『ほうろう』。で、次が『Cafe Bohemia』と来た。

このラインナップにカフェボヘミアが続いていいのか?とか、ちょっと思うけど、余計なことは言わない。佐野元春ファンとしては喜ぶしかない。前の二つのコンサート同様、WOWOWでノーカット放送も当然期待出来ます。

奇しくも来年は元春デビュー40周年。盛大なお祝いの一つとして、こういう花火が上がるのもいいことでしょう。行けるものなら行きたい。何で東京なんだ。東京に住んでる人はいいな。


カフェボヘミアは好きなアルバムです。リアルタイムで新譜を聴いて思い入れは格別だけど、一番好きなアルバムか、と問われると、実はそうでもない。

ツアー【カフェボヘミアミーティング】で初めて観た元春はそりゃあ格好良くって、あれは過去観たコンサートの中でもトップ1候補に常にいる。その後の僕の人生はアレで変わってしまったってくらい、心底痺れてしまったものでした。

でも、カフェボヘミアを初めて聴いた時は、やったぁ元春の新譜サイコーイェーとはならなかった。アルバムに先行したシングルが五曲収録されて新鮮味が薄れた、ってのもあったかもしれません。僕の高校の時の同級生で熱狂的な佐野ファンだったやつは《「クリスマス・タイム・イン・ブルー」までアルバムに入れないでくれよお》と当時こぼしてました。

そして、当時も今もそう思うけど、収録曲が変な歌ばかりです。「月と専制君主」も「インディヴィジュアリスト」も、どの曲も当時の既存の楽曲と比べてイビツでゴツゴツしてる。ナポレオンフィッシュの収録曲ほど異物感は目立たないけど、それでもかなりキワモノ揃い。

佐野元春が間違いなく日本で一番人気があったあの頃とはいえ、「ストレンジデイズ」みたいなシングルがチャートの五位に入るなんて、本当におかしなことだった。リアルにストレンジデイズな時代でした。

↓このアコースティックなアレンジはとっても良いですね。

余計なことは言わない、と言いつつ、正直なところ、大丈夫だろうか?と思ってしまうのです。選ばれたアルバムがカフェボヘミア、ということと、佐野元春を選んだ、ということで。

今の寒い時期に聴くと、カフェボヘミアは良いです。心に染みます。シングルだらけのアルバムに不思議な統一感があるのは、音に一貫性があるから。

全曲ハートランド(元春の当時のバンド)による録音。カフェボヘミアと言えばなんと言ってもホーンの音ですよ。ホーンセクションの東京ビーバップが格好良く活躍できる曲をいっぱい入れたのだな、と思ったものでした。インスト曲の「カフェボヘミアのテーマ」の格好良さったらないですね。

アルバムラストが「クリスマス・タイム・イン・ブルー」。今年出た『或る秋の日』とも通じる構成です。僕はこの配置は昔は疑問で、クリスマスを外して代わりに「シャドウズ・イン・ザ・ストリート」を入れたら良かった、と思っていたクチでした。今は「クリスマス・タイム・イン・ブルー」で正解だったと思ってます。達郎の『メロディーズ』もそうだけど、アルバムの締めがクリスマスソングってのは、ちょっと幸福感ありますね。


音楽プロデューサー・武部聡志が選ぶ「100年後も聴き続けてほしい名アルバム」を、その音楽のDNAを受け継ぐアーティストが再現する一夜限りのコンサート<新日本製薬 presents SONGS&FRIENDS>。第3弾としてフィーチャーするアルバムは、佐野元春の『Café Bohemia』。佐野元春の名盤を再現するプレミアムコンサート<新日本製薬 presents SONGS&FRIENDS 佐野元春『Café Bohemia』>は2020年2月8日(土)にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて開催されます。

本イベントは、18年3月に第1弾である荒井由実『ひこうき雲』版が、11月には小坂忠『ほうろう』版が開催されています。

第3弾『Café Bohemia』では、佐野元春の元に、 GLIM SPANKYはじめ、中村一義やthe pillowsのボーカル山中さわお、RHYMESTER、さらに小坂忠他、世代もジャンルも越えた豪華ゲストが集結。『Café Bohemia』の再現はもちろん、佐野元春の名曲の数々を演奏します。

●武部聡志 コメント

SONGS&FRIENDS、第3弾は佐野元春『Café Bohemia』です。 この企画は日本のPops史を語る上で欠かせない、それ以降の音楽を変えたであろうと思われるアルバムをピックアップして、その収録曲の全曲を本人のパフォーマンスやベストアーティストの解釈によりお送りする夢のようなショーです。
今回の『Café Bohemia』がリリースされた1986年当時、僕自身は佐野さんとは出会っていませんでしたが、アルバム毎に実験、冒険を繰り返している彼からとても刺激を受けていた事を思い出します。このアルバムは世界的な音楽的傾向を取り入れつつ、常に問題意識をメッセージとして発信している佐野元春が、それまで以上に、のびのびとパフォーマンスしている作品だと感じています。特にこのアルバムでは、バックバンドであったHEARTLANDが演奏を担当しており、彼らが敬愛するソウルミュージック、R&B、ロックンロールなど多彩なサウンドが楽しめ、佐野元春をボーカリストとしたバンドの作品の様な仕上がりです。今回このショーのバッキングを努めるのは、佐野元春の盟友でもあるTHE HOBO KING BAND。佐野元春に影響を受け、リスペクトしている音楽のジャンルや世代を越えたアーティストが集い、一夜限りの奇跡のセッションが行われます。“Café Bohemia”という架空の空間が渋谷に姿を現すのを楽しみにしています。

<新日本製薬 presents SONGS&FRIENDS 佐野元春『Café Bohemia』>

■2020年2月8日(土)
[開場]17:15 [開演]18:00
LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
SS席12,000円、S席9,000円、学生席5,000円(全席指定・税込)

主催 :WOWOW/ワイズコネクション/キョードー東京/産経新聞社/ぴあ
特別協賛:新日本製薬 株式会社
制作:WOWOW/ハーフトーンミュージック/ワイズコネクション
協力:M’s Factory/Sony music solutions
出演:佐野元春
GLIM SPANKY、小坂忠、田中和将(GRAPEVINE)、堂島孝平、中村一義、山口洋(HEATWAVE)、山中さわお(the pillows)、RHYMESTER、LOVE PSYCHEDELICO ※五十音順
THE HOBO KING BAND〈古田たかし(Dr)、井上富雄(B)、Dr.kyOn(Key)、長田進(G)、山本拓夫(Sax)〉
サウンドプロデュース:Dr.kyOn
演出・プロデュース:松任谷正隆、武部聡志

公式サイトURL: http://songsfriends.com

チケットの購入はコチラから! ⇒ http://songsfriends.com


明日はこちらで歌います。グレースガーデンは初めて行くので楽しみです。

カフェボヘミアを聴きながら、車で発声を存分にしていこう。




マシス