以下、佐野元春のライブハウスツアー【ソウルボーイへの伝言2019】のネタバレを書いています。ツアー期間中は限定記事にしておきますが、これからライブに参加される方で内容を知りたくない方はご注意くださいね。

(ツアー最終公演が終わったので、限定解除します)


帰宅してからも、足がプルプルしています。ライブハウスで飛び跳ねていたからです。2019年11月2日(土)佐野元春のライブハウスツアー《ソウルボーイへの伝言2019》浜松【窓枠】公演に参加してきました。

楽しかった疲れた!これぞロックンロール。これがロックンロールでなくて何がロックだ、と言いたくなる、素晴らしいロックンロールショーでした。
今回の窓枠の人口密度は凄かった。僕はなんとかフロア中盤右寄りに潜り込めましたけど、会場外の入場待ちの行列より、後から後からと人が入ってくる。

《まだ入場してくる人がいます!一歩前へ詰めてください。入口で止まらないで!奥へ行って!》と必死のアナウンスが叫ばれ続き、キツキツの詰め詰め状態に。酸欠で倒れる人が出るんじゃないかと思うほどの入りでした。

ザ・バンドの場内音楽が消え、ほぼ定刻18時に暗転。「ヤア!ソウルボーイ」よりライブスタート(ツアータイトルにぴったりの一曲目ですね)。そこからおよそ100分間、ノンストップのロックンロールショーが繰り広げられたのです。

元春《僕たち浜松で演奏するのは四年ぶりだそうです。僕ら今日ここで演奏するのを楽しみにして来ました。みんなと一緒に今夜は素晴らしい夜にしたいと思ってます!》

実は、僕はこのツアーの初日と二日目のセットリストを、事前にネットで見てきたのですが、軽くヘェーって思ってたのです。このセトリで大丈夫か?って正直、ちょっと思いましたよ。だって本編、「ヤア!ソウルボーイ」以外はコヨーテバンド四部作のアルバムからの曲ばかりだったから。

攻めてきたなぁ、って。昔からのファンはエーって思わないか?それより、曲数ちょっと少なくないか?って。

結果としたら、そんな不安は全くの杞憂でした。大満足の100分間でしたもの。これからライブに行かれる方で、なんだ100分しかやってくれないの?って、物足りなさを心配することは絶対ないです。汗だくにクタクタに踊らされますから。

そう、まるで80年代の頃のごとく、短いご機嫌な楽曲を矢継ぎ早に演奏して、ひたすらお客さんを休みなくノセ続け、踊らせっぱなしのライブ。余計なMCもなしに、ご機嫌なナンバーが次々と畳み掛けてくる。これって、実は本当に凄いことですよ。

だって元春、『THE SUN』ツアーの時なんて、途中ずっと椅子に座って歌ってたのに、それが今、これですよ。60歳を過ぎたミュージシャンが途中にバラードも休憩も挟まずロックンロールで暴れ回ってんですよ。なんてことだって思いますよ。こんな内容のコンサート、同世代のミュージシャンで現役でやれてる人って、元春の他に絶対いませんよ。

そして嬉しいのは、さすがにライブハウス、ステージまで5~6メートルの距離、元春がこんなによく見えたのは過去あったかしら、と思うほど、細かなところまでよく見えました。僕が眼鏡をかけてライブ参加したからかもしれませんが、短く切った髪の毛の後ろがホヨホヨと跳ねてるのも良く見えた。

元春の風貌はここ10年で今が一番ハンサムだと思います。痩せすぎじゃないかとも思ったほどだけど、精悍でスリムな元春はカッコいいですね。声もよく出てたし、演奏も音もご機嫌でした。

MCでは、今回の台風の被害にあった方への心配を口にされて、

《この曲を心を込めて歌いたい》

そう言って歌い出したのは「ラ・ヴィータ・エ・ベラ」。大好きな歌です。アウトロでは会場中の客の手がところ狭しと高く掲げられ、大盛り上がりに盛り上がったのでした。

元春《今回はライブハウスツアーということで、、みんな僕のことちゃんと見えてる?(後ろから、見えなーい、と女性の声)よく見えてない人がいたら、、前にいる大きな人がこう、、(客笑)、担ぎ上げてあげたらいいと思う(客爆笑)、、アー、四年ぶりに佐野元春を見にきて、コイツ何言ってんだって思うかも知れないけど(客笑)、、こういう(担ぎ上げるポーズ)状態を何て言うか?「愛が分母」だ!(大歓声)》

「愛が分母」新曲なのに会場で大合唱となりました。この歌は音源よりも俄然ライブで映えますね。

そして、レコーディング中という新作アルバムの中より、タイトル未定の新曲が披露されました。明日、旅立たねば意味がない、痛みがなければ気づけない、より良い明日を夢見て、との、断片しか歌詞は覚えてないけど、コヨーテバンドソングの系譜「ラ・ヴィータ~」「優しい闇」に続くようなナンバー、という印象を受けました。

新曲、凄く良い歌、だと思います。良い歌なのですけど、またこういう歌か、って気もちょっとしました。そろそろメッセージ路線ばかりでなく、ドリーミィーでワクワクする洒落た元春のナンバーが聴きたい、ってのは贅沢な意見ですが、来年出ると噂のアルバムに期待です。

「純恋」!ああ素敵。なんて良い歌。この歌は浜松では初披露でしょう。そもそもアルバム『マニジュ』のツアーでは静岡公演はなかったから、「新しい雨」「禅ビート」も初披露か(僕は名古屋で二回聴けたけど)。ライブで聴く「純恋」は本っ当に気持ちいいですね。そして「禅ビート」のギターリフは最高。「禅ビート」はアルバムでは聞き流してるけど、ライブだと最高です。

本編の最後のナンバーは「優しい闇」。この歌はボーカルがくっきり聞き取れると映え方が違うのです。この日は最初から歌詞がガツンと来てバッチリでした。


アンコール一曲目、フロント陣がみんなアコースティックギターを抱えて登場。元春はタオルで頭をクシャクシャと拭いたのか、髪が逆立ってて笑いが起きました。

元春《アー、みんな、、本編で新しめの曲ばかりやっちゃったけど、大丈夫だった?(歓声)次の曲は、、80年代に作った歌(大歓声)。歌詞を知ってる人がいたら、一緒に歌おう!》

「ガラスのジェネレーション」!会場が揺れた。この日の一番の大合唱となりました!そりゃなるさ。大声で歌うって気持ちいい。ああ僕はこんな歳になってまでも《つまらない大人にはなりたくない》と叫んで胸が熱くなってしまう。久しぶりのガラジェネで、久しぶりにひとりぼっちのドアをノックノックノックしてやったぜ。

「インディヴィジュアリスト」で煽るだけ会場を煽って、踊るだけ踊り散らかして、再びバンド退場。もちろんアンコールを求める拍手は止みません。元春コヨーテ再登場。

あまりの客の盛り上がり、騒ぎっぷりを見て、元春

《みんな、その元気はどこから来るの?(大歓声)》。

さぁ、アンコール何が来るか(ツアー初日は「アンジェリーナ」と「悲しきレディオ」、そして二日目は「レインガール」だったそうで、出来るなら二曲聴きたいところ)。

元春《アー、いま(楽屋でアンコールに)何をやろうか話してたんだけど、、(いっぱい演ってー!と僕)うん(笑)、次の曲は、、この会場に来てる人の中で、心がデリケートな人に(大歓声)捧げたいと思う》。

「彼女はデリケート」これは嬉しい!みんな拳を突き上げ《デリデリデリケイ!》の合唱です。熱い熱い。そして歌が終わっても演奏が止まらない。「彼女はデリケート」から恒例のメドレーに突入です。

元春《みんな、僕のライブではお馴染みのことだけど、四年ぶりだから忘れてしまってるかもしれない(笑歓声)。今日は最初に、今夜は素晴らしい夜にしようと言った。それにはみんなの力がほんの必要だ。僕がI LOVE YOU と言ったら、YOU LOVE MEって、返してほしいんだ!》

忘れているわけありません。I LOVE YOU.!YOU LOVE ME!を叫んで叫んでクシャクシャになって、怒涛の勢いでエンディングです。素晴らしかった。言うことなしのロックンロールショー。身も心も汗だくで終了となりました。

メンバー紹介が終わっても、アンコールを求める歓声は止みません。元春もメンバーもその様子に笑っちゃってて、もしや!と思いましたが、三回目のアンコールは残念ながら無し。

会場を出ると、まだ19時45分でした。でも、100分強という時間の中でこれ以上ないほど最高の選曲と演奏だったと思います。コヨーテバンド、いま、凄いことになってますよ。大満足でした!




マシス