日曜日のエスケリータ68で、久しぶりにフィッシュマンズの「IN THE FLIGHT」を歌いました。この日はカバーをやろうとは考えてなかったけど、本番前の音出しの時に何曲か歌ったついでに、フワッと出だしのサワリを歌ったら、マダムが《フィッシュマンズでしょ?!》と言ってくれて、嬉しかったので、歌ってしまった。
それと、お客さんから《妖精のテーマを(歌え)!》との声があがって、そんなもんあるかいと言いつつ、僕にとって妖精って、佐藤伸治の声のことだ、とコジツケてみたのです。
あたかも「IN THE FLIGHT」を弾き語りでやるみたいな、そんな楽曲を僕もいつか自分で作れたらどんなにいいだろう、と憧れ、この才能に嫉妬したものでした。フィッシュマンズはこの歌しか詞を丸暗記してないので、僕はこれしか歌えません。ぜんぶの歌を覚えちゃったら、きっとフィッシュマンズ歌ってるだけで満足しちゃう人間になる。自分の歌なんか作れなくなりそうで大変危険です。
この日はもう一曲、たまたま家で遊びで歌ってた歌を、場の勢いでステージにかけてしまった。そしたら、途中で喉が詰まっちゃって、「N.O.」ぜんぜん高い声が出なかった。やるならもっと歌い込んどけば良かった。
「N.O.」も、僕にとって《こんな楽曲を作れたらどんなにいいだろう》リストに常に入ってくる一曲です。「IN THE FLIGHT」同様、4つのコードだけを延々繰り返す、いわゆる循環コードで出来てる歌。こんな《スタンドバイミー》な循環コードで、この二曲の個性、毛色の違いときたらどうでしょう。コードはシンプルでも、面白い歌はいくらでも作れるってお手本のような歌たちです。
カバー曲をやるってとても楽しいけれど、僕としては、《あの人はいつもカバー曲ばかりやってる》って言われるより、《マシスがカバー曲歌うなんてレアだね》って思われてるくらいの立ち位置にいたい。カバーもいいけど自作歌もねで。
ちなみにこの日、僕の後に登場したミックスナッツハウスが、何かの歌のアウトロで「IN THE FLIGHT」のフレーズをアドリブで歌ってくれました。ああ、ちゃんと前座も聴いててくれたんだなって、嬉しかったです。
ミックスナッツハウスといえば、僕は日曜日にご一緒させてもらう前に、YouTubeで動画をいくつか観てたのですね。そしたらNHKのシャキーン!って番組で歌われる「かんじないうた」が、なんとミックスナッツハウスの作曲&演奏でした。僕は知らなかったけど、娘は観てすぐ《とばしかんじ!これ好き》と教えてくれまして。父さんは明日このバンドとご一緒するだよー、と言うと、《すごいじゃん》と言ってくれました。
シャキーンの話も、ステージで喋ってやろう、と行く前は考えてたのですけど、とてもとても、お客さんが賑やかで楽しくなっちゃって、喋るどころじゃなかったので、ここに書いてしまった次第。ちゃんとプリンス林さんには本番前にシャキーンと娘との話を伝えておきました。
今週末、4月13日(土)は、またまたエスケリータ68に、今度はラフレシアがお世話になってしまうのです。

この日は僕は娘と留守番。この二組の取り合わせの妙が、なんというか、いったいどうなるのだって興味深い。面白そう。行けないのは残念です。もし行かれる方はマシスの替わりに応援よろしくお願いします。ご予約の方はお声かけくださいね。
