ジョン・レノンの命日でもある12月8日、名古屋KDハポンにて、原マスミの弾き語り公演を観てきました。とろけました。もうメロメロです。ホントに原マスミの生の歌は最高。行けて良かった。
店内はほぼ満席。なんとか一階の空いてる椅子に滑り込んで、マイクより3mの位置を確保できた。良かった。
定刻19時ジャストに、ハレー彗星の歌(タイトル不明)でスタート。この歌は前回の時もオープニングだったけど、聴いたとたんに(今回も)首の後ろの毛が逆立ちました。なんて凄い歌なのか。まるで歌と一緒に宇宙へ旅に連れて行かれてしまうような、なんとも途方もない気持ちにさせられました。
この、あたかも時空間を飛び越えるような感覚は、谷山浩子の超絶名曲「海の時間」を聴いた時の感動にも通じます。「海の時間」がベッドに乗って地球創生の太古、自分がプランクトンになってしまうまで時間をさかのぼる旅なら、ハレー彗星の歌は未来への旅。歌の中で僕らの日常が1986年から2061年まで運ばれて、聴いてるうちに自分が光の粒子にでもなってしまうような、途方もなく壮大なお話です。どうしようもなく《君》に会いたくて仕方なくなる。もう一回書きます。コレ本当に凄い歌です。いきなり脳天がシビレました。
ハレー彗星の歌、おそらくまだ音源化されてない。そして、同じく音源になってない「それぞれボレロ」がまた、泣けた。こちらはYouTubeにライブ映像があるのでタイトルがわかった。
そうさ
だれもがひとりぼっち
もともとみーんなひとりぼっち
たったひとりである日
この地上にやってきた
きょう、うまれたいのち
きょう、きえていくいのち
この星にきてよかったね
人がいる星でよかったね
歌詞がスッと胸に飛び込んで来て、目頭が熱くなった。たまらんですよ。
「夜の幸」の歌の間奏で、宮沢賢治の詩を挟み込むのも素晴らしかった。長い詩を噛まずにさらっと暗唱してしまうのはさすがというか、しかもギター弾きながらですから、見事な芸です。テレビでナレーションも担当してる原マスミの語りは、歌と同じく説得力がハンパない。
芸といえば、原さんのギターも芸ですね。《僕はギター下手だから》と原さん以前おっしゃってたけど、とんでもない。原さんの弾き語りとしてのギターは素晴らしいと思う。カエルがピョコピョコ跳ねるようなギター、と僕は感想を前回書いたけど、あのギターは原マスミの歌世界の表現の一翼で、一聴一見の価値ありです。
個人的には、原さんはステージで余計な喋りを入れないところも好ましいところ。
《ちょっと昔の歌を演ります。昔の歌、っていうと普通は7、8年前くらいだけど、僕のは40年前(笑)》
《40年やってても、ぜんぜんチューニングが上手くならない。絶対音痴で(笑)》
そうか、原さんはデビューして42年なのか。そう思うとビックリ。40年以上も、こんなに声も歌も変わらない人って、いないですよ。
こんな感じで一曲一曲書いてたらキリがないのだけど、そんな感じで前半一時間、休憩を挟んで後半一時間、二回のアンコールも含めてたっぷり原マスミワールドに浸りました。
原マスミは歌も声もクセが強いので、僕がこんなに感動してても、きっと《まったく良さがわかんねぇ》って人もいると思う。僕だって最初は抵抗あったから。
だから原マスミがいかに素敵なのかを布教する気はあまりなくて、《今この瞬間、原マスミの歌にこんなに感動している静岡県人って僕だけだろう》って思うのが愉悦というか。そんな一夜でした。ああ、静岡でやってくんないかな。静岡で原マスミが観たいよ。

ジョン・レノンの命日ということで、名古屋へ行く道中は久しぶりに息子のジュリアン・レノンの『ヴァロッテ』を聴きながらのドライブでした。
僕、このアルバムって聴き返すのって10数年ぶりだったのですけど、あまりにも良くてビックリした。こんなに良いアルバムだっけ?当時はタイトル曲と「ジェシー」以外は地味に感じてたけど、全曲名曲だわ。ジュリアン凄いんじゃん見直した。

で、帰路は次男ショーンの2ndアルバムを聴いてった。
このアルバムは一聴した時から大好きで、この日聴き返したらやっぱり大好きだと思った。日本人の琴線に触れるメロディーがこらしょと詰まっていて、《ショーンってひょっとしてJーPOP聴いて育ったんじゃないか》と勘繰りたくなる。だって外人さんて、こういうシットリしたメロディーって不得意でしょ。実はこのアルバムは松尾清憲が全曲作ったんですよー、と言われたら信じてしまいそう。ホントに不思議。杉真理ファンとか、このアルバムはハマるでしょうね。愛聴盤です。

