友部さんの浜松公演の際に、“浜松の酔いどれ詩人”の二人とご一緒しました。

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左から音緒さん、だあこえさんです。エスケリータ68で友部正人の公演の際には、高い確率でこのお二方と遭遇します。
(この二人と僕とタカベヒロシさんの四人で、友部さんの目の前の席に陣取って騒いでました)

友部さんの影響、というばかりではないでしょうけど、音緒さんもだあこえさんも個性的な歌世界を紡ぐ、僕の周辺にはちょっといない歌い手さんです。この二人との音楽雑談はとても楽しい。


どういう話の流れだったか失念しましたけど、《良い音楽をやっているけど、この良さは俺たちにしかわからないんだよな》《俺たちは変人だから》、みたいな四方山話をしていたところ、だあこえさんがいきなり神妙な声で、

《待てよ、、それって、俺らってダメってことか?》

と身も蓋もないことを言い出して、可笑しかった。

それを聞いて僕は、

《今の主流じゃない、って意味なら、全くダメですわね》

と相槌を返すと、音緒さんがポツリと

《まぁ、この三人の中で一番世間に伝わりにくいのはマシスだろう》

と、のたもうた。何おぅ。

《失礼な。僕は大衆音楽を目指しているつもりなのに》

とガゼン異を唱えましたら、音緒さん、

《大衆音楽っていうなら、俺が一番わかりやすいな》

と笑って仰いました。あんなアウトローな歌を歌ってるくせにどのクチが、って話ですよ。


終演後の友部さんは物販のスペースで、CDを買ったファンにサインをしたりお喋りしたりしています。その波が一通り過ぎると、店内はエスケリータの常連さん達だけになった。

ひと息ついた友部さんとユミさん(奥様)が食事をされている場に、何となしに同席させてもらって、不思議な思いがしました。
 
ステージオフな時間ですから、そこにファンが馴れ馴れしく近づくのは、早く帰った他のお客さんから狡いと言われそうですし、そこは控えめに控えめにと心がけます。
 
音緒さんに《友部さんと何か話した?》と聞かれたけど、とても喋れないですよ。こういう場で友部さんに何を話して良いものか、わかんない。この場に居られるだけで十分。
 
そう僕が言うと、音緒さん、《友部さんとはいつまでもそういう距離感、それって良いかもね》と返してくれました。
(その後、音緒さんは少し友部さんとお喋りしたそうです。うらやましい)

友部さんは自分から話を振ることはなく、いつも人の話をじっと聞いていて、ときどきポツポツと言葉を挟むくらい。場ではもっぱらユミさんが賑やかに喋ってるのを皆で拝聴する感じでした。
 
ユミさんは友部さんのアルバムのプロデューサーで、友部オフィスの代表で、物静かな友部さんの社交性の面を一手に担う代弁者。常に友部正人に寄り添い友部正人を守って戦っている、という印象を受けます。
 
どんな話が飛び出したか、それはあの場だけのことと公言を控えますが、ひとつだけ。
 
僕が友部さんのアルバムで『雲のタクシー』を持ってなくて、《いつかエスケリータに持ってきてくれたら買いたいなと思っている》、と話すと、ユミさんが《あれ(『雲のタクシー』)、音はカッコイイのだけど人気ないのよね》とボヤきつつ、《今度来るときに持ってくる》と言ってくださいました。
 
ふと、《でも、全部そろってしまうと、それはそれで淋しい気もします》と僕が呟くと、《またこの先も新しいアルバムを作り続けるからいいじゃない》と仰ってくれた。嬉しかった。
 
隣の友部さんに《作るよね!》と念を押して、言われた友部さんは《うん》と言いながら困ったなって顔をしてました
 
 
マシス