美声と悪声があるとして、声がキレイなのはそれに越したことはない訳ですけど、声がキレイだからといって歌に感動するとは限りません。美声が歌手の絶対条件では、ない。
子供の頃、僕が初めて山下達郎の歌声を耳にした時、正直、なんて《べらんめえな歌声か》と思いました。声量は物凄いけど声がえらく汚いぞ、と、その時は思ったのです。
歌本で「ライド・オン・タイム」や「甘く危険な香り」の譜面を見て、山下達郎の存在を知り、おおなんて良い曲だ、どんな素敵な歌声してるのだろう、と期待して聴いてみたらあの凄い声ですから、マァびっくりした。ダミ声とも違うけどなんだこのクセ声は、って。
僕がそれまで聴いてきた誰とも似ていない歌声で、あのネットリとした独特の声が耳になじむまで(違和感なく聴けるまで)少し時間がかかったと記憶しています。
中島みゆきの歌声もインパクトありましたね。僕は最初に「悪女」で知ってから他の作品を聴いたもので、「悪女」ではあんなにチャーミングに歌ってたのに、アルバムではこんなにドスの効いた歌声なのか!とその声の違いに驚いたものでした。
みゆきや達郎の歌声を《透明感のある》《きれいな歌声》と称える人はマズいない、いても少数派でしょうけど、キレイな声云々はさて置き、二人の産み出す楽曲は問答無用で素晴らしいのだから、ノープロブレムな訳です。
悪声だからどうした、音程がヨタッたからってなんだ、コレ良いじゃん!、って歌の聴き方がいつのまにか僕の中に芽生えて、それからいろいろな歌を楽しめるようになりました。
ディランやルー・リードも大好きになった。レナード・コーエンもそう。こういうのが上手いんだとさえ思い始めた。先日観た友部さんもそうです。どんなにキレイな声、キレイな歌い方でも、ああ上手だねーで終わっちゃう、何も伝わってこない歌ってありますからね。
近年ですと、イエモンの吉井和哉もジワジワと好きになったケース。最初に聴いた時はヴィジュアルに似合わないあの声が違和感ありありで、正直受け付けなかったですけど、今やすっかり馴染んでしまいましたものね。自分で作ってるから当然かもしれませんが、楽曲に似合った声だからOKなのです。
あと、声の質とは話が別ですが、歌い癖が独特な人も印象に残ります。稲垣潤一とか、松山千春とか、椎名林檎ちゃんとか、マァなんて変な歌い方だワザとやってんのか?と最初は思ったものですけど、どれも聴き馴れると気にならなくなって、大好きになっている。
そう、歌い癖で究極といえば、大江千里でしょう。それこそなんて下手かと(失礼)ビックリしましたもの。それでも、あそこまで癖が強い歌声が世間に認知されたってことは、作る歌が良いからこそです。
別の話ですが、千ちゃんがあんなにウケたのは、楽曲の良さはもちろんのことが、僕は男性のメガネキャラがウケたんじゃないかって密かに思ってます。いかにも真面目そうなメガネ君がピアノ弾きながら歌うって、それまでの日本の芸能史にいませんでしたからね。キャラが立っていたわけです。で、日本中に隠れていたメガネ萌えファンが想起した、と。
千ちゃんの後にメガネシンガーソングライターで山本英美が出ましたけど、千ちゃんの楽曲の方が今でも歌えるくらい印象が強い。あの声も結果として楽曲を活かしていたのかなと思います。
と、なんでこんなことを書いているかと言いますと、最近無性にUP-BEATが聴きたくなって、久しぶりにCDをかけていたのです。

UP-BEATはヴォーカルの広石武彦の甘い顔ゆえに、ルックスだけのバンドだと揶揄されてたような覚えがあります。でも、改めて聴き直すと、特に歌が下手だとは思わない。決して美声ではないけど、十分楽しめる。そして作曲家として広石武彦は大した才能を持ってたんだなと、改めて思った。今聴いてもカッコイイと思える歌がたくさんあります。
「Kiss In The Moonlight」は代表曲。僕の大好きな歌です。メロディも歌詞も普遍的で邦楽のスタンダードと呼べる本当に良く出来た楽曲です。
広石さんは今でもその甘いルックスのまま、ライブ活動をされているようです

僕が聴いていた当時、レコード会社の売り方のせいか、広石さんはMCで変に気取って格好つけた話し方(初期のルナ〇ーみたいな、おまえら~だぜ!)をしていて、似合ってないな無理してるな、と子供ながらに感じたことがありました。が、そのうちに九州弁を普通にステージで喋るようになって、ああこっちの方がぜんぜんいいじゃん、と思ったものでした。
マシス
子供の頃、僕が初めて山下達郎の歌声を耳にした時、正直、なんて《べらんめえな歌声か》と思いました。声量は物凄いけど声がえらく汚いぞ、と、その時は思ったのです。
歌本で「ライド・オン・タイム」や「甘く危険な香り」の譜面を見て、山下達郎の存在を知り、おおなんて良い曲だ、どんな素敵な歌声してるのだろう、と期待して聴いてみたらあの凄い声ですから、マァびっくりした。ダミ声とも違うけどなんだこのクセ声は、って。
僕がそれまで聴いてきた誰とも似ていない歌声で、あのネットリとした独特の声が耳になじむまで(違和感なく聴けるまで)少し時間がかかったと記憶しています。
中島みゆきの歌声もインパクトありましたね。僕は最初に「悪女」で知ってから他の作品を聴いたもので、「悪女」ではあんなにチャーミングに歌ってたのに、アルバムではこんなにドスの効いた歌声なのか!とその声の違いに驚いたものでした。
みゆきや達郎の歌声を《透明感のある》《きれいな歌声》と称える人はマズいない、いても少数派でしょうけど、キレイな声云々はさて置き、二人の産み出す楽曲は問答無用で素晴らしいのだから、ノープロブレムな訳です。
悪声だからどうした、音程がヨタッたからってなんだ、コレ良いじゃん!、って歌の聴き方がいつのまにか僕の中に芽生えて、それからいろいろな歌を楽しめるようになりました。
ディランやルー・リードも大好きになった。レナード・コーエンもそう。こういうのが上手いんだとさえ思い始めた。先日観た友部さんもそうです。どんなにキレイな声、キレイな歌い方でも、ああ上手だねーで終わっちゃう、何も伝わってこない歌ってありますからね。
近年ですと、イエモンの吉井和哉もジワジワと好きになったケース。最初に聴いた時はヴィジュアルに似合わないあの声が違和感ありありで、正直受け付けなかったですけど、今やすっかり馴染んでしまいましたものね。自分で作ってるから当然かもしれませんが、楽曲に似合った声だからOKなのです。
あと、声の質とは話が別ですが、歌い癖が独特な人も印象に残ります。稲垣潤一とか、松山千春とか、椎名林檎ちゃんとか、マァなんて変な歌い方だワザとやってんのか?と最初は思ったものですけど、どれも聴き馴れると気にならなくなって、大好きになっている。
そう、歌い癖で究極といえば、大江千里でしょう。それこそなんて下手かと(失礼)ビックリしましたもの。それでも、あそこまで癖が強い歌声が世間に認知されたってことは、作る歌が良いからこそです。
別の話ですが、千ちゃんがあんなにウケたのは、楽曲の良さはもちろんのことが、僕は男性のメガネキャラがウケたんじゃないかって密かに思ってます。いかにも真面目そうなメガネ君がピアノ弾きながら歌うって、それまでの日本の芸能史にいませんでしたからね。キャラが立っていたわけです。で、日本中に隠れていたメガネ萌えファンが想起した、と。
千ちゃんの後にメガネシンガーソングライターで山本英美が出ましたけど、千ちゃんの楽曲の方が今でも歌えるくらい印象が強い。あの声も結果として楽曲を活かしていたのかなと思います。
と、なんでこんなことを書いているかと言いますと、最近無性にUP-BEATが聴きたくなって、久しぶりにCDをかけていたのです。

UP-BEATはヴォーカルの広石武彦の甘い顔ゆえに、ルックスだけのバンドだと揶揄されてたような覚えがあります。でも、改めて聴き直すと、特に歌が下手だとは思わない。決して美声ではないけど、十分楽しめる。そして作曲家として広石武彦は大した才能を持ってたんだなと、改めて思った。今聴いてもカッコイイと思える歌がたくさんあります。
「Kiss In The Moonlight」は代表曲。僕の大好きな歌です。メロディも歌詞も普遍的で邦楽のスタンダードと呼べる本当に良く出来た楽曲です。
広石さんは今でもその甘いルックスのまま、ライブ活動をされているようです

僕が聴いていた当時、レコード会社の売り方のせいか、広石さんはMCで変に気取って格好つけた話し方(初期のルナ〇ーみたいな、おまえら~だぜ!)をしていて、似合ってないな無理してるな、と子供ながらに感じたことがありました。が、そのうちに九州弁を普通にステージで喋るようになって、ああこっちの方がぜんぜんいいじゃん、と思ったものでした。
マシス