お休みになかなかCD屋さんに行けてません。8月の頭にフラッと行って以来か。早くCD屋の空気を吸って英気を養いたい気分です。ドンと衝動買いしたい。

 

CD屋の棚を物色して、何の予備知識もないミュージシャンを思い切って購入するのって、静かながらもなかなかに胸がドキドキする行為です。今は独身の頃みたいに、やみくもにエイヤと冒険して買ったりできませんが、いまだに棚を見ていると、“こいつはどうかな面白そうだな”と、トライしてみたくなる。イタズラ心が沸き起こるように。

 

最近の冒険の一枚は、ジェイコブ・コリアーという新人のデビューアルバム『IN MY ROOM』。

 

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帯の“今世紀最大の才能”の文句に惹かれて、買ってしまいました。以来、僕はコトある毎にジェイコブを聴いていた気がします。ジェイコブ・コリアーな夏だったのです。

 

このコ、若干21歳。いわゆる音楽オタクのユーチューバーで、自分で宅録した音源と映像をネットに公開しているうちに、そのクオリティの高さが評判を呼んで、ついにデビューしてしまったとのこと。(クインシー・ジョーンズやパット・メセニーが絶賛したとか)

 

その、話題の映像がこちら。スティーヴィー・ワンダーのカバーですが、まぁ、スゴイ。観ていて口がポカーンとなってしまいますね

 

ひとりアカペラから始まる序盤もすごいけど、2分25秒あたりからの、すべての楽器を演奏しているシーンが被さってくるところが圧巻。マルチプレイヤーなのですねぇ。若いのにねー。

 

一人で多重録音する演奏技術、アレンジの才能はとにかく、そうやって作った音楽が面白いものかどうかは別で、どうなのかな、と思って聴くと、これが結構渋いのです。声も可愛い顔に似合わぬ太く老成してます。オリジナル曲も、今の若者のポップな感覚に加え、その音とアレンジのごとくひねくれていて、何だこりや?ってクセ曲です。

 

一人でこれ作ってるんだってヘェー凄い凄い、で終わってない。テクノロジーを駆使していて、なおかつ暖かな音を作ってるのがヤルナって感じです。

 

僕個人としては、もっとオリジナル曲はポップで聴きやすい方が好み。でも、この渋さこそが聞き飽きしなくて、このコは買って良かったかなと思いました。

 

このデビューアルバムが発売前、今年の三月に初来日公演を果たしているそうで、そのステージもとんでもなかったそうです。ステージ上でループを駆使して、楽器演奏を次々と重ねていくパフォーマーは今は珍しくないですけど、ジェイコブのそれはステージで生演奏のバンドサウンドを再現していくかのシロモノだったそうです。それは観てみたい。

 

 

もうすぐ9月です。9月になると、とうもんの里でのイベントにマシスはお呼ばれしています。9月10日の土曜日と告知してましたが、11日の日曜日の出演に変わりました。ラフレシアと一緒に出ますので、そちらもよろしくお願いします

 

 

 

マシス