最近、娘が怖い話を聞きたがります。お化けやら妖怪やら子供は好きですね。「恐怖の都市伝説」みたいな本を図書室で借りてきて、友達の間で盛り上がってるそうです。
僕は怖い話は苦手。嫌いだけど怪談の類はいくつか知ってます。小学二年生の時に担任から聞いた「耳なし芳一」がトラウマの決定打でしたが、聞いちゃうと怖くてもう、忘れたくても忘れられないのです。
怖い話を聞いちゃうと、さぁ怖い、自分だけ知っていて怖いのもナンなので、友達に教えてやったりしました。友達にしたらいい迷惑ですね。
そのうち《マシスの怪談は怖い》と聞きにくる人も現れたりして、本当は怖い話が嫌いなのになぁと不本意に思ったものです。
それでもやはり人に話したことで、ずいぶんと怖さは紛らわされていったように思います。
僕が学生の頃にリーダースというボランティア(子供会でゲームを指導するお兄さん)をやっていた時には、夏の子供会に呼ばれた際に、何度か子供達にせがまれて怪談をやりました。
僕のゲームの持ちネタが少ないので、一度たまたま怪談をやったらウケてしまったのです。そうする内にレパートリーが固まってきて、不本意どころじゃなくなってきちゃった。稲川淳二ほどじゃありませんが一時、怪談のお兄さんをやってましたよ
子供への定番だった話は、田舎の旧式トイレから手が出て来るヤツ。これは最後に大声で驚かして笑わせるオチの、他愛のないお話です。
《怖くないつまんない》、と言う元気なこましゃくれさんには、「タチバナさん」か「枕元の人」を話してやります。その二つをを聞けばたいていの子供は黙ります。泣かれちゃったこともあるので、小さいお子さん相手には聞かせません。
そして、怖い話をせがむ娘には、最初は他愛のない妖怪話、そして落語の《お血脈》と《死神》を話してやりました。その次が《耳なし芳一》かな。なるべくトラウマにならないよう話したつもりですけど、やはり《耳なし芳一》はすごく怖がってました。
《お血脈》《死神》はお話自体気に入ったようで、その後何回もリクエストされました。お血脈は怪談じゃないけど、お話自体たいへん良く出来た落とし話なのです。
先日、学校で《貞子》を覚えきたようで、話の流れで「リング」の内容をかい摘まんでしてやったのですが、結局子供への呪いが解けたかどうかわからない、というラストがどうも納得いかないようで、《怖くない》と言ってました
いやいや、「リング」は怖いよ?僕の説明が下手なだけ。大きくなったら自分で本か映画を見てみると良いのです
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怖い歌、と言えば、谷山浩子。たくさんの怪曲がありますが、「たんぽぽ食べて」のプロローグなんて、とんでもないです。こうして書いていて思い出すだけでも鳥肌が立ちます。
考えてみると、怖い、ってのは、いかにも恐ろしげな口調、演出で話されたものより、笑顔でとんでもないことをサラッと言われる方が怖い。谷山浩子の歌の明るさは、例えれば笑顔なのに、笑顔が仮面のように張り付いたまま、まったく表情が動かないみたいな、そんな怖さを時に感じます
動かない笑顔が近づいてくる、想像しただけで怖いですね
mathis