夜、娘(6歳)を寝かしつける際によく本を読み聞かせるのですが、僕が読むとなかなか寝てくれません。

連れ合いとならすぐ寝付くらしいのですが、どうも本の物語に夢中になって興奮してしまい、いつまでも本を読めと催促されます

いっそ退屈な本を読んだら眠くなるか、と思いましたけど、退屈な本は娘も興味ないようで、そこがうまくいかないところ


でも、いよいよ《いい加減寝てくれ》ってなった時、娘も僕も大好きな「ムーミン」の出番です。

最近のワザとしては、《ここから読んで》と言う娘のお気に入りの場面を読まずに、あえて今まで読み飛ばした章を読む。すると、あっという間に寝落ちてくれます。やれやれ


昨夜、読み聞かせたのはこの本

音楽家の居る庭 ~mathis~-130930_0120~01.JPG

ムーミンシリーズの短編集です。この巻頭に入っている「春のしらべ」という話が、僕はずっと好きだったのですが、今日ようやく娘に読み聞かせることが出来ました。


スナフキンが旅の途中で浮かんだメロディがあまりに素敵で、これは良い歌になりそうだ、と仕上げに集中するのですが、そこにスナフキンに憧れるハイ虫が現れて‥

と言った話。ストーリーといったストーリーはほとんどなく、ムーミンシリーズの一番の人気者、スナフキンのほぼ一人舞台。


スナフキンが歌を作ろうとする時の様子や、メロディが浮かんだ時の心の描写が、読む度にハッとさせられるのです。歌が生まれる時のソングライターの胸の高鳴りを、実に楽しく書いているのがいい


ムーミンは物語も面白いけど、なにより文章が洒落ていて、朗読していて楽しいです。口読すると、まるで詩を読みあげてるみたいな気分になって、カッコイイ言い回しだなぁって読む度に感心します。


詩的な文章、と言っても北欧文学の日本語訳ですから、自然とそうなるのかも知れません


話は変わりますが、種田山頭火の俳句は英訳された際に、海外でバカウケしたそうですね

短い言葉で余白の想像を掻き立てる、ってのは俳句ならではで、海外詩にない新鮮さがあったのでしょう


海外で特にウケたという句が何か?というと、これ



《STRAIGHT ROAD、FULL OF LONELINESS》


この英訳は一度聞くと忘れません。そうです、山頭火の代表作《まっすぐな道で/淋しい》を英訳したものです

FULL OF LONELINESSは名訳。お見事といいたい。あちらでも当事、FULL OFナントカって言い回しがちょっとした流行語になったそうです






mathis