「プリン!」は絶対入れるべき | マチルダ

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70年代の純愛超大作劇画「愛と誠」の原作原稿を集めた「梶原一騎直筆原稿集・愛と誠」を、ながやす巧作画による劇画と重ね合わせてみました。

同「原稿集」第146話より
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「不吉に、月下に、そびえる巨大な倉庫のシルエットとーーボ~ッ! 港に近いせいか霧笛の音。その倉庫内。いつか岩清水がつるされた天井からのフックに、そのままの姿でひっかけられているアリスの四肢が、長くのびる。サルグツワをし、恐怖にみひらく瞳孔(中略)
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砂土谷「クックックッ! うら若き女には、これがたまらん」「つまり…グヒヒ!」と、いやしく笑ったやつが、やにわにナイフをとりだすやーー
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シャッ‼︎ アリスのボインの胸のTシャツを裂く! プリン! と、ゆたかな乳房がとびだし、「イヤッホ~‼︎」一同、くるおしい歓声! 「こうしてじわじわ、ついには生まれたまんまの全ストになっていただくわけ! ギャハハハハ‼︎」ナイフもてあそぶやつの狂笑(中略)
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誠が手にした受話器から、ふきあがった悲鳴!「キャアアアアアアアッ‼︎」


同「原稿集」第147話より
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「誠の手の受話器からーーすさまじい悲鳴はさらにつづく! 「ヒイイ~~~~ッ‼︎」が、誠の面上にはただ「………… ︎」と混乱。いっぽう、地獄の倉庫には「ガハハハハッ‼︎」緋桜団の面々の残忍な哄笑がひびきわたり、その中央で身をよじり、「アッ……アッ……アッ!」
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美貌を苦痛にゆがめ、あえぐ宙づりアリスの口からはサルグツワがとりのぞかれていて、上半あらわにはだけられた双の豊かな乳房には、くっきり二条、ムチのあとが無残に赤く走っている!
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その正面にムチひっさげた砂土谷が。「オー、よち、よち、そんなに痛いの、どこ、どこ? 」
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「チュッしてあげるよ~ん」と、とんがらせた口をアリスの乳房にさしのべるワルノリ団員をーーガッ‼︎ おでこ突いて突きころばした片手に、もうひとりの団員が横合からアリスの口もとにあてがっている受話器をとり砂土谷「クックックッ! どうしたい、太賀よ?」(後略)


さて。この一節で気になるのが、「ボインの胸を裂」いて、「プリン! と、ゆたかな乳房がとびだ」すシーン。

大きな乳房がとびだした瞬間の「プリン!」という擬態語が、作画ページの乳房のカットに表記されていません。

同カットの乳房のイラストを見ても、その大きさとやわらかさから、ひと裂きまるだしにした瞬間に空気の動きが発生したであろうことは一目瞭然。

「プリン!」を入れないことはある意味、原作原稿の無視にもつながり好ましいことではありません。



そこで、このカットだけ、下の通り「プリン!」を加筆してみました。
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