以前、環奈ちゃん回のチケットがコロナで流れた経験あり
でもその時は実はそれほど残念とは思ってなかった。
千と千尋の神隠しは
どんなに素晴らしい舞台だとしても、原作映画を超えることはないだろうな…
と思っていたので。
(観に行く前からスミマセン)
だから別物の、「舞台・千と千尋の神隠し」の最高を観に行くつもりで。
また、何で観に行きたかったかというと
ジブリを舞台化となると、監督に演出にスタッフに舞台美術に、日本の(どころか世界かも!)最高峰が集結して決死の努力で作り上げるに違いないと思ったので
それを観たかったのです。
だからそれほど残念ではなかったコロナサヨナラチケットでしたが
再演となるとね、あ、じゃあ行きたい!!!になるよね
てへ。
いや、もう、思った通り
すごかったですね。
あの小さな空間が
様々な舞台になり(千尋が両親と迷い込んだ空間、広い湯屋のあちこち、ボイラー室、とにかく映画で出てきたありとあらゆる場所に変幻していく)
お見事でした。
それは舞台美術の技量だけでなく、演者さんの演技力もあってのことで
舞台に出てくる人も、出てこない人も、大勢の人の力であの空間を成功させていると感じました。
狭いんだけど、広い。
そんな不思議空間。
ありとあらゆる仕掛けが駆使されて
そうね、からくり箱の中に入ってしまったような、そんな感想が生まれる舞台。
からくり箱は箱根寄木細工、みたいなイメージ。
細かな細工、緻密な手作りの、トンテンカンと組み上げた謎箱です。
そしてそれが美しい、ということです。
とにかく、いわゆる黒子のような人たちもたくさん出てくるし
場面転換も多いし、
ひとつ間違えると事故になりそう。
そこをチームワークで、積み上げた稽古でクリアしている…のよね。
いやはやほんとすごい。
千尋役の福地桃子ちゃん、とっても上手でした!!
アニメの千尋が抜け出てきたようだった。
お母さん役でリン役のみりおんさんもよかったな。実は実咲凜音を生で観るのはこれが初めて。
そして、一等賞に胸に響いたのは
カオナシの森山さんでした!!!!
あの、静かな…ごくごく小さな動きしかしないというのに、その微量な動きにカオナシの心が十二分以上に表現されていて
ダンスとはこういうものなのかもしれないと、唸ってしまいました。
素晴らしい!!!!
劇中、千尋が泣きながらおにぎりをほおばるシーンがあり
劇場で竹の皮で包んだおにぎりが売ってました。
帰宅して頬張った!
最高に美味しかったです。塩むすびです。
千尋 福地桃子
ハク 増子敦貴
カオナシ 森山開次
リン/千尋の母 実咲凜音
釜じい 宮崎吐夢
湯婆婆 羽野晶紀
兄役/千尋の父 堀部圭亮
父役 伊藤俊彦
青蛙 元木聖也
頭・坊 奥山ばらば・坂口杏奈
アンサンブル 油屋組