愛って何なのだろう? ~ 聖闘士星矢から考える ~ | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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アドラー心理学的な世界観のコラムやエッセイを書いています

愛って何なのだろう?

 

そんな壮大なテーマで今回はお届けします。

 

 

 

 

きっかけですが、、、

 

先日、聖闘士星矢の動画を見ていたら、

 

「愛」について、敵とやりとりをするシーンがあって、 

とても印象深かったので、ここで紹介します。

 

場面は、聖闘士星矢の冥界編、

 

ハーデスとの最終決戦です。 

 

星矢たちは、

エリシオンのハーデス神殿にまでたどり着き、

いよいよハーデスと最後の戦いに挑みます。

 

星矢の前に現れたハーデスは、

次のようなセリフを言います。

 

 

〈 ハーデス 〉 

 

悲しいな、、 

おまえたち、人間が、、だ。 

 

自らの能力もわきまえず、 

常に大それたことをしでかそうとする。

 

 今や神が与えた地上だけでは飽き足らず、 

宇宙にまで手を伸ばし、汚そうとしている。 

 

あげくの果てに、こうして神とまで闘おうとするとは、、 

 

おまえたち人間にとって、

神とは恐れ敬うものなのだ。 

 

それを忘れた今、 

愚かというより余りに悲しい存在だ。

 

< ここまで >

 

 

敵のセリフながら、

まんざらでもないというか、

 

現実の世界の地球を見ても、、

 

環境破壊が激しく、

人は地球を汚しています。

 

アニメのセリフとはいえ、

ハーデスの言葉には考えさせられます。

 

 

それでは、このセリフを動画で見てみてください。

 

ゲームの動画ですが、

20分19秒あたりから再生されるように設定しました。

 

2分くらい見ていただくと、

ゲームのバトルが始まりますので、

 

そのあたりまで見ていただくといいでしょう。

 

 

 

 

星矢は、

 

「神とは正義であるはずだ!」

 

と言って、戦いを挑みますが、

なにしろ相手は神。

 

苦戦します。

 

そんなとき、

 

アテナが復活して、

 

ハーデスに対して

「愛」について語りかけます。

 

 

〈アテナ〉 

 

ハーデス、

あなたは愛というものを知っていますか? 

 

たしかに神から見れば、 

人間はどうしょうもない愚かな存在かもしれない、、、 

 

でも人間はどんな人でも、 

愛というものを持っているのです。 

 

その愛のために人間はどこまでも優しくなれる。

どこまでも強くなれるのです。 

 

たとえ神といえども、

 

愛を知らぬあなたに

人間を罰する資格などありません! 

 

< ここまで >

 

 

アテナが「愛」について、

ハーデスに語りかけますが、

 

戦いのアニメで、

愛についての問答が聞けるなんて!

 

なんだか考えさせられます。

 

 

しかも、、

 

人間は不完全な存在

 

ということも含まれています。

 

「不完全を認める勇気」

 

そんなことも、アドラー心理学では大事にします。

 

 

次の動画で、

アテナとハーデスのやりとりをご覧ください。

 

27分9秒あたりから再生するように設定されています。

 

3分弱くらい、

29分53秒あたりから

 

ゲームのバトルが始まりますので、

そのあたりまで見ていただくといいでしょう。

 

感動のクライマックスです。

 

 

 

 

激しい戦いの末、、

 

アテナが勝利します。

 

 

敗れたハーデスは、

 

倒れる前に、

愛について、考えさせられるセリフを言って倒れます。

 

 

〈ハーデス〉 

 

け、、、結局、

人間たちに完璧な勝利などありえぬということだ。 

 

アテナよ、、、 

 

あなたは神でありながら、

いったい、いつになったら気づくのか、、、 

 

愛など人間がきれいごとで創り出した

妄想にすぎんということを、、、 

 

目に見えぬ愛など、

 

しょせん何人も信じてはいないのだ。 

なんびとも、、、な、、、 

 

< ここまで >

 

 

最後に、、

 

アテナが愛や喜び、希望、光について語って、

物語は幕を閉じます。

 

 

〈アテナ〉 

 

ハーデス、、、 

私には聞こえるのです。 

 

愛のために身を燃やす、

人間たちの生命の声が、、 

 

それは喜びの詩。 

それは希望の光。 

 

みんな、、帰りましょう。 

光ある世界へ。  

 

光あふれる

素晴らしいこの世界へ。

 

< ここまで >

 

 

30分52秒から再生されるようになっています。

最後までご覧ください。

 

聖闘士星矢、冥界編

 

いよいよエンディングです。

 

 

 

 

いかがでしたか?

 

戦いのアニメですが、

「愛」について、考えさせられませんか?

 

 

実は、、、

 

アドラー心理学においても、

愛というのは、考えさせられるテーマとなっています。

 

というのも、

 

アドラー自身、愛について、

あまり言及していないのです。

 

日本にアドラー心理学を導入した野田俊作氏も

アドラー心理学を伝えるとき、

あまり愛を前面に押し出していません。

 

それには理由があります。

 

アドラー心理学には、

 

心の法則である運動の法則

共同体感覚などの大きな理論の柱がありますが、

 

「愛」の位置づけが難しく、

流派によっても若干ニュアンスが違うのです。

 

野田氏によると、

 

愛のために努力していると

本人が思っていたとしても、、、

 

それは愛ではなく欲かもしれないし、

解釈や意味づけが難しい

 

ということ。

 

すなわち、

 

人の心は理想的な目的に向かって運動する

という運動の法則はありますが、

 

その理想的な目的が、

愛なのか、欲なのか、もっと別のものなのか、

 

それは本人の主観であって、

理論的に扱うのが難しい

 

 

ということです。

 

さすが理論派で知られる野田俊作氏。

 

しかも、、

 

心理学は学問である以上、

なかなか「愛」の領域にまで踏み込みにくい

という事情もあります。

 

 

とはいえ、、

アドラー心理学も流派によって様々で、

 

北米のペルグリーノ博士は、

愛と共同体感覚を大切にしたアドラー心理学を伝えています。

 

ペルグリーノ博士のアドラー心理学は、日本では、

岩井俊憲氏が受け継いでいます。

 

 

 

 

余談ですが、、


数学では、アルファベットの i を、

虚数単位といって、

 

2乗するとマイナス1になる数

と定めます。

 

すなわち、

次のような関係式となります。

 

i×i=-1

 

といっても、

 

(-3)×(-3)= +9

 

というように、マイナスの数を2回かけると

必ずプラスになると、習いましたよね。

 

確かに、実数は同じ数を2回かけると

必ずプラスになります。

 

だから、

 

2乗するとマイナスになる

虚数なんて存在しないのではないか?

 

そんなふうに思われることもあります。

 

 

そんなことから、、

 

ハーデスの最後のセリフ

 

 

あなたは、

いったい、いつになったら気づくのか、、、 

 

愛など人間がきれいごとで創り出した

妄想にすぎんということを、、、 

 

目に見えぬ愛など、

 

しょせん何人も信じてはいないのだ。 

なんびとも、、、な、、、 

 

 

のところで、

 

愛   → i(虚数)

人間 →  数学者

 

と置き換えてみると、

 

これはこれで

考えさせられます。

 

愛を虚数に置き換えると、

次のようになります。、

 

 

あなたは、

いったい、いつになったら気づくのか、、、 

 

i など数学者がきれいごとで創り出した

妄想にすぎんということを、、、 

 

目に見えぬ i など、

 

しょせん何人も信じてはいないのだ。 

なんびとも、、、な、、、 

 

 

どうでしょうか?

なかなか興味深いですよね。

 

 

愛と i(虚数)は、共通点があるのでしょうか?

 

 

というわけで、

今回はこのあたりまでとなります。

 

 

他にも、

聖闘士星矢をテーマとしたコラムは、

 

海の神、ポセイドンとの戦いから、

心理学のメタ認知のヒントを解説した記事や

 

アスガルド編のミーメとの戦いから、

思い出について心理学的にとらえる記事もありますので、

 

これららもあわせてご覧ください。

 

・ポセイドン編

人と争わないコツは? 聖闘士星矢が教えてくれる! ~ 心理学のメタ認知の実践 ~

 

・ミーメ編

◆ 思い出は知っている 〜聖闘士星矢とアドラー心理学の早期回想〜

 

 

こちらもあわせてご覧ください。

 

 

というわけで、

 

それではまた!

 

 

 

■ 執筆者 : 松岡 学

 

 

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