SEKAI NO OWARI 『Tree』 ~ アルバム レビュー ~ | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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SEKAI NO OWARI  『Tree』

 

セカオワはインディーズやメジャーデビューをして以来、

音楽関係者を中心に、高い評価を受けていましたが、

 

そんな彼らの知名度が一般に広がり、

人気バンドとしてブレイクをした頃の作品です。

 

セカオワとしては、インデューズから数えて、

3枚目の作品となります。

 

 

このアルバムをかけると、

最初に鐘の音が鳴り響きます。

 

そして、「炎と森のカーニバル」が始まります。

 

幻想的でポップな雰囲気と

曲の世界観に引き込まれる不思議な楽曲です。

 

 

巨大な樹木が支配する世界で、

パーティーが始まるという内容の歌詞。

 

アルバムタイトルやジャケットに描かれた

Tree (樹木) を意味するのでしょうか。

 

そんなアルバム全体のテーマを表すような楽曲で

この作品は幕をあけるのです。

 

 

プロモーションビデオからは、

メンバーの関係性の良さが伝わってきます。

 

 

 

 

「炎と森のカーニバル」 の次は、

 

「雪の精」 に恋をするというテーマの楽曲

「スノー マジック ファンタジー」

 

炎の次は雪、

この曲順もいいですね。

 

 

「銀河街の悪夢」 は、心に染みる名曲です。

 

深瀬くんの体験からつむぎだしたと思われる歌詞は、

聴く者の胸をうちます。

 

以前、さおりさんがインタビューで、

もう何百回と聴いているのに、聴くたびに泣けてくる

と語っていました。

 

 

 

 

「RPG」 は明るいサウンドの曲ですが、

 

実は、深瀬くんとさおりさんが別れの危機に陥ったときの楽曲。

 

仲直りしたとき、

 

さおりさんが素直な気持ちを詩にして深瀬くんに渡し、

それに深瀬くんが返事の詩をつけたといいます。

 

ロマンチックですね。

 

 

歌詞には、ペルセウス座流星群とありますが、

 

この年、さおりさんのお誕生日、8月13日に

ペルセウス座流星群がはっきり見えたそうです。

 

ペルセウス座流星群が流れる夜、

 

別れの危機を乗り越えて、

「深い絆」 を再確認したのでしょうか。

 

 

 

 

「ドラゴンナイト」 はセカオワがブレイクした代表曲。

ポップで親しみやすいメロディーが印象的です。

 

世界の平和が歌詞のテーマです。

 

この曲でアルバムは幕を閉じます。

 

 

 

 

『Tree』 はバラエティ豊かな構成で、

それでいてアルバムとしてのまとまりがある、

充実した内容となっています。

 

聴けば聴くほど、その世界観に入り込み、、

何度でも聴きたくなります。

 

 

 

個人的には、

 

シングル曲 「ドラゴンナイト」 のカップリング曲の

「MAGIC」 もアルバムに入れてほしかったのですが、

 

こちらはカバー曲になりますので、権利関係などがあったのでしょうか。

アルバムには未収録となっています。

 

この曲は、パンクバンドのカバー曲ですが、

セカオワの音楽的なルーツを感じることができる貴重な楽曲です。

 

この曲の歌詞は深瀬くんが書いたのですが、

歌詞をかみしめて聴くと、胸に響きます。

 

私の気のせいでしょうか?

 

ライブの動画を見ると、

 

深瀬くんとさおりさんが悲しそうな表情をしています。

 

そして、さおりさんの弾く間奏のピアノソロが胸に染みこんできます。

 

これも体験をもとに書いた歌詞なのでしょうか?

ライブ映像を見ながら、そんな気持ちにさせられました。

 

 

最後に、楽曲 「RPG」 に秘められた物語 (実話?)を引用させていただきます。

 

 

< 以下、引用です >

 

 

ある女の子はとてもきれいでしたが

わがままだったのでいじめられてました

 

中学生になった女の子は

友達をつくろうとヤンキーになりました

グループ社会のヤンキーになれば

自然と友達ができる

と考えたからです

 

そんなある日

一つ年上の男の子に出会いました

その子もヤンキーでしたが大勢でつるまず一匹狼タイプでした

初めてきちんと話した時からたくさんの事を話しました

「思いやりってなんだろ?」

「愛ってなんだろ?」

「自由ってなんだろ?」

 

そんなある日、

中学で一番仲のいい子といた女の子は

財布からお金がなくなってることに気付きました

「あなたといるとお金がなくなってる」

「ごめん。私が盗んだ」

ヤンキーになれば毎日一緒に過ごす友達ができると思ってた女の子は大失敗

泣きながら男の子に相談しました

「私は友達のつくりかたがわからない、もう無理かもしれない」

すると男の子はこう答えました

 

「お前の居場所は俺がつくるから泣くな」

 

『何をそんな無責任な、どうせ無理だよ』

女の子はそう思いながらすごく嬉しく思いました

 

それから10年後

男の子は4人でバンドを組んでました

そのバンドにはあの女の子の姿もありました

男の子は約束通り女の子の居場所を

つくったのです

 

そんなある日

「俺は嘘をつかない、他人にも、自分にも」

その男の子の生き方に耐えられなくなり

大ゲンカをしバンド解散の危機となりました

なんとか仲直りして

不安の中女の子は歌詞を書きました

 

空は青く澄み渡り海を目指して歩く

怖いものなんてない僕らはもう一人じゃない

 

この歌詞をみた男の子は女の子に言いました

「これ凄くいいよ」

その言葉が何よりも嬉しくて

一人で泣いたのでした

そして男の子はそれに返答を書きました

 

大切な何かが壊れたあの夜に

僕は君を探して一人で歩いていた

煌めきのような人生の中で君に出会えて

僕は本当によかった

 

ここの「君」は女の子のこと男の子にも女の子にも互いが大切な存在であったのです

 

- 怖くても大丈夫僕らはもう一人じゃない -

 

そして男の子は言いました

「いつまでもいつまでもこの4人でいたい」と

 

( SEKAI NO OWARI Fukase, Saori )

 

RPGは、ただのいい歌じゃない。

 

 

< 引用終わり >

 

 

 

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