昨日報道ステーションに、先日の岐阜の国体で平泳ぎ200mの世界新記録を
出した18歳の山口選手の話が特集されていました。
北島選手を育てた平井コーチに指導を仰いだということが報道されていますが、
実は、地元鹿児島の志布志でずっと指導を仰いできた大脇コーチという方が
いらっしゃって、この方のコーチ力が実はすごいんだなぁと感じました。
大脇コーチは、ボランティアで水泳を教えていて、普段は獣医さん。
自身は、競泳の経験はないとのこと。
地元の高校に通う山口選手は、1つしかない地元のスイミングスクールで、
小学生や中学生と一緒にプールの一部を借りて練習に励んでいるとのことですが、
そのプールは水深も浅いため飛び込みの練習ができない。
そんな状況でも、やれるんですね。
大脇コーチは、メンタルの部分で山口選手に寄り添っていたんだと思いました。
「できない理由を考えるのではなく、できることをやる」
というメッセージは、すごく腑に落ちました。
オリンピックを目指すなら、プロに指導を仰いだ方がいいという考えで、平井コーチに
アプローチしたのも、大脇コーチ。
オリンピックの選考会では、敗れてしまいましたが、そこで大脇コーチは、
「ロンドン五輪よりも早い記録を出せ」
とアドバイスをします。
その言葉を励みに、山口選手は練習を重ね、
その後、2週間で3回も銅メダルタイムをたたき出します。
そして、先日の岐阜国体で、150mのターンでは世界記録から0.62秒の遅れを
とったものの、残り50mで驚異のスパートをみせ、見事、世界新記録を樹立しました。
山口選手の前に進もうとする姿勢や、大脇コーチの寄り添う姿勢、手放す姿勢は
とても大事なメッセージを含んでいますね。学ぶべきところがたくさんあります。
また、その道のプロではなくとも、コーチはできるということを実証された方。
自信と勇気もいただきました。