Kenji_Mizoguchi
              
             溝口健二監督  from ja.wikipedia.org

みどり師匠 のところで

日本映画の巨匠中の巨匠、

溝口健二監督が

美人女優にひどい仕打ちをした…。


とのお話が出たので、


凄まじいエピソードなど、

語ってみようかと。



テイク400の記録があるそうです。


同じシーン、400回やらせられる。



まず現場に行く。


黒板にセリフが書いてある。


「これでいいんですか」と監督に睨まれ、

セリフはどんどん変わっていく。

覚えて行っても何にもならないという。


シーンを取る。ダメが出る。

「先生、どうすればいいんですか」と役者さんが聞くと怒る。

「ぼくは監督で、あなたは役者でしょう。

 それで金を取ってるんでしょう。

 教えることなんかできません。」


で、撮る。ダメがでる。

「それでいいんですか」

「違うんじゃないですか」

「気持ちが入っていますか」

「反射していますか」

延々と続きます。


戦慄が走る。

ずばり、ずばりと、見透かされ、

背筋が凍る思いだったそうです。


そうやって、粘って、粘って。

名物、1シーン1カットの長回し。


役者さんは目の色変わる。

限界まで追いつめて行く。

田中絹代さんはビタミン注射を打って

撮影に通ったという。


プロとして死力をつくして演技して、

出来上がった映画は、

どれもこれも、

己の新境地を切り拓くものばかり。

みなミゾケンの崇拝者になってしまうのです。



とはいえ、出来不出来はある。


失敗するのは、

・楊貴妃を描いた映画

・自由民権運動を描いた映画

・上流婦人を描いた映画。


対して、成功するのは

・芸者・芸妓を描く映画

・男に尽くし抜き、死んでいく女の映画

・芸道もの。


みごとなまでにハッキリ色分けされます。


背中に柳の葉のような傷がある。

若かりし日、女に切りつけられた跡です。

「女に切りつけられるようじゃなきゃ、

 女は描けません」

と豪語したそうな。



セットその他もこだわりぬく。

(学歴は小学校卒です。

 コンプレックスをバネに勉強されたのでしょうね)


「ここ、半間出せ」と命じ、帰る。

一生懸命直す。


あくる日、

言ったことを

忘れてたのか忘れてないかは置いといて


「ここ、半間詰めろ」とのたまわれ!?

スタッフの方は激怒した。


なんてエピソードもあるそうです。



引用を確かめることもなく、

一気に書き上げました~♪

好きです。大好きなのです。

溝口健二。



大監督だから、

人格者とは限らない。


そして作品は、

永遠です。


溝口健二監督のことが書かれた

主な本はあらかた

読んだはずですが、


とっつきやすく、読みやすいのは、こちら。





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