こんにちは、ご縁に感謝です。

メンタル歯科医の松谷です。

 

「こころと口もと」の専門家です。

http://www.hiraoka-dc.jp/

 

 

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あるスタディグループで

毎月、課題本から感じたことを

エッセイにして、提出しております。

 

そのご紹介です♪

課題本『怖い絵』

 

 

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『怖い絵』 あなたに、その声が聴こえるか?本物と偽物(№239)   

     

 

私の子育ての中に、

一流に触れさせる、という項目がある。

 

この『怖い絵』の展覧会には、

小学生のころの娘と訪れた。

 

 

訳が分からなくても良い。

まずは、その場に行き、感じること。

 

 

そこから

何かが産まれてくる、と思っている。

それは何十年後かもしれないが、それでよい。

 

 

娘が赤ちゃんの頃から、

関西にきた絵画や美術展には

ほとんど連れて行った。

 

 

皆がこぞって観る

有名な絵画の前を、

 

立ち止まりもせず、

公園の散歩のように

素通りする時もある。

 

 

しかし、彼女が立ち止まり、

涙を流した絵もある。

 

キリストが殺され、

抱きかかえられている絵だった。

 

 

娘はまだ5歳ぐらいだったと思うが、

「この絵は、一生、忘れられへん・・・」

と、可愛い大阪弁でつぶやいていたことを

今も鮮明に覚えている。

 

 

中世のヨーロッパでは、

露骨に文字に書けないことを、

絵の中に隠したりもした。

絵画とは、奥深い歴史そのものである。

 

 

 

本物の絵画の前に立つと、

画家のエネルギーを感じる。

 

 

有名なレプリカ作品の大塚国際美術館に

行ったとき、娘はこう言った。

 

 

「ねえ、ママ。

ここの絵からは、エネルギーが出ていないね。

本物を見た後に、偽物をみたからいいけど

はじめから偽物をみたら、だいぶマズイね」と・・

 

 

私は、背筋がゾクッとした。

 

 

絵画に限らず、

これは全てに繋がる。

 

例えば、

上手な字と感動する字は違う。

仕事も、まさにそうだ。

 

 

怖い絵の展覧会では、

生と死が描かれていた。

 

 

10代の娘が目隠しされて

連れていかれる絵の前で、

娘は数分間たたずんでいた。

 

 

「この子は、これからどうなるの?」と聴いてきた。

「殺されるんだよ」というと、無言だった。

 

 

怖い絵にも、

人の優しさや愛があるからこそ、

対比的に怖さが強調される。

 

 

人生においても、

怖い人ほど優しかったりする。

 

 

一流の展覧会には、

実際に行くべきだと思う。

作品の前に立てば、

創り手が話しかけてきてくれる。

 

 

その声が聴けるように、

自分のこころを

鍛えておくことが必要だが・・。