約束した、次の土曜日がきた。


初めてご対面してからこの日まで一週間。


ほぼ毎日LINEのやり取りをしていた。




私がすきな映画「LEON」のこと。

ヤスが好きなキャンプやゴルフのこと。

仕事のこと。家族のこと。


会う前はまだヤスの人となりが

分からなかったから

自分の身の上話はほどほどにしてた。


だけど初めて会ってからは

「もっと自分のことを知ってほしい」

そう思って、いろいろと話すようになった。


(結婚ってなると隠し事は良くないしね。)



それともう一つ、


純粋にヤスとのやり取りが楽しかったのだ。


初めてのご対面で「手を繋ごう」


と言われたことで


否応にも意識してしまっていたのだ。




メール「明日、19:00に駅前でね!」


メール「はーい!今週忙しかったから楽しみ😊」


メール「そうだ!アキちゃん日曜日休み?」


メール「休みだよー!」


メール「一応泊まれるように準備しといたら?

   ゆっくり飲みたいし!」


メール「そうだね!念の為用意しとくー!」



なにが「念の為」だ。

もう私の心は浮かれぎみだった。







土曜日、駅前、19:00。

今回もヤスがお店を予約してくれていた。


街を歩く人たちは、

汗ばむ様子で帰路を急いでいた。

季節は夏がもうそこまで来ている。



イベントバナー

 



「かんぱーい!!」


2人で楽しくビールを飲みながら、

前回よりも明らかに親しい雰囲気で

じっくりお互いのことを話した。


(なんだか居心地いいなー)






時間は22:30



「そろそろお開きの時間だね!」


「えー...帰るの?」


「帰るよ?なんで?」


「泊まる準備してきた?」


「一応ね!」


「なに?」


「........」


「分かんない!」


「泊まっていってほしい」




もう、私はこのとき

完全に告白してくれることを

期待していたし、


もうすでに少し体がウズウズしていた。




→次回、ラブストーリーは突然に