出雲阿国像 | またしちのブログ

またしちのブログ

幕末史などつれづれに…

四条大橋の東側に立つ出雲阿国(いずものおくに)像。なんでも諸国を回ったあと四条の河原に小屋を建てて興行を行なったのが人気を得るきっかけだったそうです。この像は外国人の団体ツアーでは観光ポイントだったらしく、像の周りに洋の東西を問わず外国人の観光客がたくさん集まっていましたが、日本人は関心ないみたいで、像の前に立ち止まる人はほとんどいません。

 

 

 

 

しかし、考えようによってはこんなに面白い歴史上の人物はなかなかいないんじゃないかと思います。彼女の生み出した「かぶき踊り」が、のちに歌舞伎へと引き継がれていき、現在の日本の芸能にまで大きな影響を及ぼしています。それまでは高貴な人々による高尚な芸事か、もしくは性風俗に属する低俗なものの両極端な存在であった舞踊を、庶民に広めた功績はとても大きいんじゃないでしょうか。

 

 

大河ドラマは、時代こそ変わってもほぼほの毎年政治ドラマなわけですが、出雲阿国は文化や芸能の面で日本の歴史に大きな足跡を残した人、しかも女性ということで、大河ドラマになったら、これまでとは違った視点で歴史ドラマを楽しめそうな気がします。

 

 

時代的にも徳川家康をはじめとした江戸時代初期の武将たちや宮本武蔵・佐々木小次郎など、「豪華ゲスト」が呼び放題ですし、本人の経歴も不明な点が多い分、逆に創作で話をいくらでも面白く出来そうです。踊り(ダンス)で歴史を変えた人ということで若者にもウケるかも知れません。年の瀬には出演者がそのまんま紅白歌合戦に出ても面白いでしょうね。

 

 

それに、島根県出身の人物の中で数少ない「主役級」の人でもあります。「どっちがノルウェーかは知ってても、どっちが島根かはわからない」という日本人が多いという噂もあるとかないとかの島根県の知名度アップのためにも、出雲阿国をもう少し注目してあげてもよろしいんじゃないでしょうか。