バカラ / 誘惑のブギー | またしちのブログ

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幕末史などつれづれに…

『誘惑のブギー』という歌をご存知でしょうか。スペイン出身で西ドイツ(当時)でデビューした女性デュオ・バカラ(Baccara)が1977年に放ったデビューヒットです。


バカラ。マイテ・マテオス(黒)とマリア・メンディオーラ(白)

 

 

この『誘惑のブギー』、日本では70年代のディスコブームの中のヒット曲のひとつとしてとらえられていますが、実を言いますと累計販売枚数が1600万枚(一説に1800万枚とも)にのぼり、シングル売り上げ枚数で世界歴代9位に輝くメガヒットなのです。

 

しかも女性シンガーが歌う曲としては、ホイットニー・ヒューストンの『オールウェイズ・ラヴ・ユー』、女性シンガーが多数参加しているU.S.A・フォー・アフリカの『ウィー・アー・ザ・ワールド』に次ぐ歴代3位の販売枚数、つまり女性のみのグループとしては史上最多売り上げ記録を持ち、バカラは「世界でもっとも多くのレコードを売った女性デュオ」としてギネスブックに認定されています。

 

それだけではなく、意外にも実は1970年代でもっとも売れたレコードであり、しかも米国でまったく売れていない(ビルボード紙などのヒットチャートに一度もランクインした事がない)にもかかわらず1000万枚以上を売り上げた史上唯一の曲でもあります。

 

更には本国ドイツでは当時8週連続1位を記録するなど大ヒットしたものの、それでも歴代売り上げ枚数の上位50位以内にナゼか入っていないという珍記録も持っています。

 

 

 

 

そのバカラはマイテ・マテオス(Mayte Mateos 黒い方)とマリア・メンディオーラ(Maria Mendiola 白い方)からなる女性デュオですが、二人ともスペイン人です。

 

ちなみに日本では当時、白い方の人をマリア・メンディオーロ(Maria Mendiolo)と紹介していましたが、これはどうもドイツ語読みらしく、メンディオーラが正しいようです。

 

英語版のサイトを見たところ、黒い方のマイテは元々フラメンコの師匠だったらしく、一方のマリアは彼女の生徒だったようです。そのマリアの才能を見てマイテが「ねえ、私とコンビ組まない?」と誘ったのがそもそもの始まりだったとか。

 

そうして地元のホテルで観光客相手にフラメンコを踊っているうちに、たまたま訪れていた西ドイツ(当時)のレコード会社のお偉いさんの目に止まり、西ドイツで歌手としてデビューする事になったみたいです。

 

 

さて、この『誘惑のブギー』ですが、サビの部分の歌詞が「I can Boogie,Boogie,Boogie,alnight long」となっています。

 

僕はこの部分にどうも違和感を感じていました。本来なら「Boogie-Woogie,alnight long」じゃないの?・・・と。リズムの「ブギー」ならばこの部分は「ブギウギ」と歌うのが普通だと思われ、「ブギー」を3回繰り返している事が何となくヘンな気がしたのです。

 

そこで調べてみたところ、「ブギー」には別の意味がある事がわかりました。

 

いわゆる隠語というヤツです。ではどういう意味なのかと言いますと・・・言えません(笑)

 

その隠語の意味が、ある程度社会に浸透しているであろう米国で売れなかったのは、ある意味当然の結果だったでしょう。というか、そもそも曲のPR活動が出来なかったのではないでしょうか。

 

 

さて、バカラはその後もそこそこのヒットを飛ばしていきますが、ある時、白い方のマリアが「なんでいつもマイテばかり目立ってんのよ」とブチ切れてしまい、それに嫌気が差したマイテがグループを脱退してしまいます。

 

その後はそれぞれに新たなパートナーを迎え、ネオ・バカラとか、バカラ2000とか、ソンナ・バカラとか、色々名乗って現在も活動しているそうです。

 

・・・ソンナ・バカラはウソです。ごめんなさい。

 

 

(画像はお借りしました)