国産材で支えるエコライフ | 住まいのすゝめ

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住む人に優しい家づくりは、快適で暮らしやすい空間を提供することが最も重要です。さらに、地球環境に配慮した家づくりができれば、それは理想的な状況と言えるでしょう。私たちは、実際の建築現場で国産の木材(特に杉や桧)を積極的に使用しています。国産材の利用は十分にPRされていないかもしれませんが、その選択には理由があります。国産材は、木造住宅に適したバランスの取れた材料であり、地元の林業を支援するという大きな利点があります。さらに、CO2削減効果により、地球環境にも優しい選択肢となります。

 

外国産や遠方の国内産木材の使用は、輸送に伴うCO2排出量が多くなるため、環境への影響が懸念されます。例えば、輸入木材の輸送にかかるエネルギー消費量を計算し、それを国産木材の輸送エネルギー消費量と比較すると、輸送距離が短い地域産木材を使用することで、欧州産木材の約22分の1のエネルギーで同量の資材を使用できることがわかります。

木造住宅に使用される木材は、成長過程でCO2を吸収し固定化するため、環境にプラスの影響を与えます。実際、木造住宅は建築が続く限り、約7.5トンのCO2を固定化することができ、これは50年生の杉70本分に相当します。

一方で、プレハブ住宅、特に鉄骨構造のものは、製造過程でのCO2排出量が多いため、環境への負荷が大きいとされています。太陽光発電を組み込んだエコ住宅の広告が見られますが、製造時や輸送時のエネルギー消費、CO2固定化の観点から、真の環境配慮とは言えない場合があります。林野庁の資料によると、鉄骨プレハブ住宅は製造時に通常の3倍のCO2を排出するとされています。

そこで、住宅性能を維持しつつ、地域林業を支援するためにも、可能な限り近場の国産材を使用し、国産材利用率を80%以上にすることが望ましいと考えられます。このような取り組みにより、環境への影響を最小限に抑えつつ、持続可能な住宅建築が実現できるでしょう。

 

関連サイト:ウッドマイルズフォーラム

 

動画:トンボハウス【YouTube】