土地柄に合わせた間取り | 住まいのすゝめ

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新築の家を建てるときに、間取りを考えるのは楽しい作業です。自分の好みやライフスタイルに合わせて、部屋の配置や広さを決めていきます。しかし、間取りを考えるだけでなく、周りの環境にも目を向ける必要があります。近隣住宅の状況や騒音、匂い、車や歩行者の流れなど、さまざまな要素が、快適な住まいを作る上で影響を与えます。ここでは、それらの要素をどのように調査し、間取りに反映するかについて、いくつかのポイントを紹介します。

まず、近隣住宅の状況を調べることが大切です。隣家や向かいの家の位置や高さ、窓や出入り口の位置などを確認します。これらの情報は、自分の家のプライバシーや採光、眺望に関わってきます。例えば、東隣家の台所(勝手口)が自分の家のリビングの窓と向かい合っている場合、互いの目線を遮るためにカーテンやブラインドを使う必要があります。しかし、これでは日中の明るさや風通しを損なうことになります。そこで、リビングの窓を少し高めに設置したり、隣家との間にフェンスや植栽を設けたりすることで、目隠しと採光のバランスをとることができます。また、海が見える方角にLDKを配置すると、素晴らしい眺望を楽しむことができます。しかし、その場合は、海からの強い風や塩害にも注意する必要があります。窓の強度や防水性、断熱性などにも配慮することが必要です。

次に、騒音や匂いについても調べることが大切です。近くに工場や道路、学校などがある場合、その音や匂いが自分の家にも届く可能性があります。お隣やお向かいの家の生活音も気になることがあります。例えば、お隣は夜でもピアノの練習をするとか、お向かいは早朝から犬がほえるとか、さまざまなことがあります。これらの音や匂いは、自分の家の静かさや快適さに影響を与えます。そこで、音や匂いの発生源となる場所や方向を把握し、間取りに反映することが必要です。例えば、工場や道路からの騒音が気になる場合、その方向には寝室や書斎などの静かな空間を配置しないようにします。また、窓の位置や開口部の大きさ、防音性や遮音性の高い窓や壁材を選ぶことも効果的です。匂いについても同様です。匂いの発生源となる場所や方向から離れた場所に、キッチンやダイニングなどの食事の空間を配置することが望ましいです。また、換気扇や空気清浄機などの設備も活用することができます。

最後に、車や歩行者の流れについても調べることが大切です。敷地の前面道路が、通勤道路や通学路になっていたり、将来、都市計画で拡幅されることが決定しているという場合もあります。これらの情報は、自分の家の安全性や駐車場の確保、出入りのしやすさなどに関わってきます。例えば、敷地の前面道路が狭くて車が多く通る場合、自分の車を出し入れするときに危険や不便を感じることがあります。そこで、敷地内に十分な駐車スペースを確保したり、カーポートやガレージを設置したりすることで、安全性や利便性を高めることができます。また、敷地の前面道路が拡幅される予定である場合、その分だけ敷地の面積が減ることになります。そのため、敷地の境界線や建物の位置を正確に把握し、間取りに反映することが必要です。

以上のように、新築の間取りを考えるときには、周りの環境にも目を向けることが大切です。近隣住宅の状況や騒音、匂い、車や歩行者の流れなど、さまざまな要素が、快適な住まいを作る上で影響を与えます。これらの要素をどのように調査し、間取りに反映するかについて、いくつかのポイントを紹介しました。しかし、これらのポイントはあくまで一例であり、現地の状況によっては、他にも考慮すべきことがあるかもしれません。そのため、なるべくこまめに現地調査をすることが必要です。いろいろな時間帯に行ってみることが大切ですし、役所で調べたり、近隣の人に聞き込みをするというのも参考になります。完璧に調べ上げることは無理でも、かなりの情報を集めることができるはずです。そしてそれらの音や匂いなど、さまざまな土地柄や問題点への対策を考えながら、プランニングしていくことが必要になってきます。自分の家の間取りを考えるのは、自分の家の魅力を考えることでもあります。周りの環境との調和を図りながら、自分だけの快適な住まいを作っていきましょう。

 

動画:トンボハウス【YouTube】