シロアリは、あなたの大切な家を蝕んでしまう恐ろしい存在です。シロアリは、木材を食べて家の骨組みを崩壊させるだけでなく、不潔な痕跡を残してカビやダニの温床になります。シロアリの被害は、目に見えないところで進行していることが多く、気づいたときにはもう遅いこともあります。シロアリの被害を防ぐためには、早めの対策が必要です。
しかし、一般的に行われているシロアリ対策は、薬剤による防蟻処理です。この方法は、シロアリを殺すために強力な薬剤を使うというものですが、人やペット、環境にも悪影響を与える可能性があります。また、薬剤の効果は時間とともに薄れていきます。つまり、この方法は、シロアリの被害を根本的に解決するものではなく、一時的に抑えるだけのものです。
私どもは、従来の薬剤に頼らないシロアリ対策を提案します。それは、家の設計や工法に工夫を凝らして、シロアリが好む湿気の多い環境を改善し、シロアリの侵入を防ぐというものです。具体的には、以下の４つの方法を組み合わせています。
木部ホウ酸処理と土壌処理
木部ホウ酸処理と土壌処理とは、シロアリや腐朽から長期にわたり守る最適な方法です。それは、木部にホウ酸塩を塗布し、土壌にアルトリセットを散布するという方法です。ホウ酸塩は、自然界にも存在する安全な成分です。シロアリは、ホウ酸塩を含む木部を食べると、消化不良になり死んでしまいます。アルトリセットは、米国環境保護庁が認可した安全な薬剤です。シロアリは、アルトリセットを含む土壌を通ると、生殖能力が低下し、コロニーが崩壊します。この二つの薬剤は、木部と土壌の両方で、シロアリや腐朽から長期にわたり家を守る最適な方法です。
特に、ホウ酸塩はアメリカカンザイシロアリにも効果があります。アメリカカンザイシロアリは、日本に侵入した外来種で、非常に繁殖力が高く、木材の中心部まで食害する危険なシロアリです。ホウ酸塩は、アメリカカンザイシロアリの体内でエネルギー代謝を阻害し、餓死させることができます。
基礎断熱工法
基礎断熱工法とは、基礎の外周で気密と断熱を施す工法です。この工法では、床下と室内との温度差を少なくすることで、床下の相対湿度を低下させます。これにより、シロアリが好む湿気の多い環境を改善します。基礎断熱工法は、シロアリ対策だけでなく、冬場の床下冷えや夏場の床下暑さを防ぎ、快適な室内環境を作ります。
シロアリに強い建築資材
シロアリに強い建築資材とは、土壌からのシロアリの侵入を防ぐために開発された資材です。例えば、防蟻防湿シートや防蟻断熱材は、基礎下部や側面に施すことで、土壌からの水分やシロアリの侵入を阻止します。また、構造材の基本となる土台・柱などには、シロアリに強い木材を使用することで、被害を抑えます。シロアリに強い木材とは、ホウ酸塩を含む木材や、シロアリに対して忌避効果のある針葉樹の木材などです。さらに、耐力面材にはシロアリ被害に強い面材を採用することで、家の構造を安定させます。
犬走り工事
犬走り工事とは、基礎外周の立ち上り部分（基礎断熱部分）が直接土壌に触れないように犬走り（土間コンクリート）を四方囲むように打設する工事です。この工事では、基礎断熱部分の劣化を防ぎます。ただし、犬走り工事だけでは、シロアリの侵入経路を防ぐことはできません。シロアリは、犬走りの隙間や亀裂から侵入することができるからです。犬走り工事は、防蟻防湿シートや防蟻断熱材などの建築資材と併用することで、より効果的なシロアリ対策となります。
従来の薬剤を使用しないシロアリ対策を採用することは、被害を根底から解消するだけでなく、住宅の機能性と快適さを高める効果があります。
関連サイト：株式会社エコパウダー