4.特殊相対性理論とは

(二つの原理)

 

まず、特殊って何が特殊なんでしょうかね
 
これを、言葉で表すと
「二つの物体(A君とB君)が
等速(加速も減速もしていない
加速度が発生していない)
直線運動(曲がったり跳ねたり等の
加速度を発生していない)する
特殊な相対関係
(近づいたり離れたりする事)」に
限定した場合の理論ということです。
 
逆に物体の運動は加減速したり
曲がったりしてる事が
一般的だということで、
その後一般相対性理論が考えだされます。
 
 
そして特殊相対性理論は
以下の2つの原理に則ってます。
・光速度不変の原理
・相対性原理
 
ここでいう原理というのは、
事実がそうであると言うことではなく、
もし「これこれだと仮定すると」
ということであり、
それが真実であることを証明する
義務も責任もない、
仮定として設定できる事柄です。

ただ、多分あまりにも突飛な過程や
無意味な仮定を原理とすると
無視されたりするんじゃないかと
思います。
 
・光速度不変の原理
 =真空における光の速度 C は
  どの慣性座標系でも同一である 
・相対性原理
 =全ての慣性座標系は等価である

いったい、
何のことやらという感じですよね。

おまけに、結構曲者なのがこの
相対性原理の方で。
後で詳しく書きますね。

1)光速度不変の原理
 この原理は、光の速度は
光を発射したB君の速度や
それを見ているA君の速度には
無関係に一定であるといものです。
 
判りますか?
B君(相手)の放ったは光は、
A君(自分)とB君(相手)が
静止していても、
お互いに向かって近ずいていても、
お互いに離れていっても、
同じ速度で近づいてくるという事です。
 
普通に考えるとありえないですよね。
これが光でなくボールで考えると
その非常識さが良くわかると思います。

つまり、
A君とB君がキャッチボールしていて、
普通に地面に立って
キャッチボールしている時に
自分に向かってくる
ボール(光)の速度と、
B君がトラックの荷台に乗って
向かってきながら投げてくる
ボール(光)の速度と、
B君がトラックの荷台に乗って
離れていく時のボール(光)の
速度がどれも同じだという事です。

この話しで、
B君が発射した光の速さが
B君の速さに無関係だというのは、
まだ判るんですよ。
これは、水切りを思い出せば
納得できるんです。

水の上を跳ねた小石が起す波の速さは、
小石の速度に影響されないですよね。
水の上にできる波の速さは、
ドボンとまっすぐに石を落とした時と、
横向きに投げて石が数10km/hで
飛んで起こす波の速さは一緒ですよね。

2)相対性原理
でも、難しいのは、
その波を見ているA君(自分)が
移動している場合の方なんです。
石切りの場合、石が起こした波に、
自分が波に向かっていけば早くなるし、
自分が波から遠ざかっていけば
遅くなりますよね。
でも光の場合はこれが
同じだと言うんです。
 
実は、この事は
光速度不変の原理からだけでは
出てこないんです。
重要になってくるのは
相対性原理の方なんです。

 どう言う事かというと、
マックスウェルの電磁気学では、
「光速度は光源の速度によらない」
と言っているんですよ。
つまり、A君の視点というのは
眼中にないんですよ。

で、光を発射した側の速度が、
光の速度に影響しない事は
先の水切りの話から納得して
もらえると思うし、
マックスウェルさんもそう
言ってるんですね。

で、もう一度言いますが、
光を見ているA君の速度が
光の速度に影響しないのは
なぜかしらという事なんです。

そこで、相対性原理の登場です。
先のキャッチボール例では
A君が静止していて
B君が移動している。
というイメージでしたけど、

「それホント?」

という事なんですね。
だって、「B君が静止していてA君が移動
していても全く同じ事になりますよね」
というのが相対性原理です。
だってどちらかかが静止していて
どちらかが動いているというのは、
第三者的な絶対座標が無いと
決まりませんよね。
でも、相対性原理はこの

絶対座標=「絶対空間」

を否定するものなんです。

これを、思考実験してみましょう。
B君が亜光速ロケットで
秒速15万km/hで飛んでいたとして、
それを静止したプラットフォームから
A君が見たいたとします。
今、B君がレーザーポインターで
光を発射したとします。
B君から見た光の速度は、
光速度=30万kmです。で、
A君から見た光の速度も
光速度=30万kmになります。
ここまではいいですよね。

で、A君が秒速5万kmで
光に向かって行った時にも
光の速度が変わらないのが
不思議だと思ってる訳ですよね。

でも、本当に動いているのは誰でしょう?

上の例のとおり
A君とB君が相対速度秒速15万kmで
動いていたとします。
A君は5万kmで移動しているつもりで、
B君はA君に向かって秒速10万kmで
動いていればツジツマが合いますよね。
でも、A君=0km、B君=15万kmの場合も
オーケーですよね。
さらに、A君=15万km、B君=0万kmでも
いいですよね。
じゃー自分がXXkm/sで動いているって
どういう意味なんですかね?
自分がXXkm/sで動いている
というには絶対座標が必要なんですよ。
この絶対座標=絶対空間という考えを
取っ払ってA君vs B君という
視点に立つと自分がXXkm/sで
動いているという事に意味が無くなって、
A君はB君に対してXXkm/sで動いている
という事しか意味が無くなって
しまいます。

つまり、
光がB君から発射された場合、
移動しているのはA君なのかB君なのか
という事に意味がなくなって、
B君から見て光の速度が変わらないのなら
A君からみても光の速度は変わらない
という事なんです。

もっと正確にいうと、
A君から見てもB君から見ても
光の速度は変わらないという前提(原理)で
物事を考えてみましょう。
というのが相対性原理です。

なんかキツネにつままれたような
気分ですよね。
でも、しようがないんです。
これを原理においてしまったのですから。これを原理において物理理論を
再構築してしまったのですから
そういうもんだと思って諦めてください。