いやいやいやいや、熱くね?
今日すげぇ熱くね?
え?マジなんなの?喧嘩売ってんの?
つかてめぇどこ中だよ、あ?
とか暑さのあまりに所十三的な思考に陥ってしまった。
熱くて勉強もはかどりゃしねえぞ。
一昔前みたいに雑木林がたくさんある環境なら扇風機と団扇装備で縁側の地形効果を利用すれば夏を乗り切れたんだろうけど、今はコンクリートジャングルですよ。
塹壕戦が戦車の登場で廃れたように、もはや前時代的な戦術ですよ。ところが政府が節電しろっていうから節電の為に塹壕で戦車と戦わなきゃならんのですよ。
なんて考えてたらつい妄想で…。
夏の暑さが変質していくなか、追い詰められた人間が投入した新兵器エアコン。
エレクトリカルな力で動く新兵器の圧倒的な冷却力により戦況は一気に人間の側に傾くこととなった。
エアコンは発展改良を重ね爆発的に普及。
人類は夏への勝利を確信した…。
はずであった。
もはやエアコンが家庭に一台は当たり前になった近代。無敵と思われたエアコンの力に暗い影を落とす事態が発生する。
それはエアコンの原理上避けられないもの。室外機である。
冷媒の圧縮膨張を利用し冷気を得るエアコン。その冷気を得る課程で出るものはまさしく逃れるべき熱であった。
台数少なき時代ならいざ知らず、一家に一台は当たり前になった時代である。爆発的普及を果たした頃に人類は漸く気が付く。
エアコンは魔法の道具などではなく、詰まるところただの熱分離器であるということに。
冷気を得るほどに熱くなる。さながら海水を飲めば飲むほどに渇いてゆくように。
資本主義の名のもとに推し進められた高効率化。人工増加による宅地造成は、渇いてゆく人類の首をさらに締める結果となる。流通は迅速になり情報の行き来はより盛んとなった。しかしその影では緑地、アスファルト舗装による土の地面の減少を推し進める形となった。
年を重ねるにつれ室内はより涼しく。室外はより暑く。堺の曖昧だった白と黒はやがてその違いを鮮明に浮き彫りにしてゆく。
グレーゾーン無き二分化は、そのどちらか一方がバランスを欠けば容易く崩れる。核抑止による冷戦構造が如く不気味な平和はいずれ限界が来ることが想像されたが、誰もが"冷却”を止めることはできなかった。
都市化された社会に於いて、冷房を止めることはあまりに無意味であったからである。冷却それ自体を止めてもそれらを支える基盤たるアスファルトやコンクリート建築から放たれる熱気は止まらないのだ。
人類は、自らの行為に恐怖した。
何のために冷やすのか。その問に答えられる者はもはや誰もいなかった。
そして明確な答えを出せずに煩悶する人類に天はまたも残酷な試練を与えた…。
(CV銀河万丈)
暑いのにこんな駄文を書いてしまった…。