気の毒に。

 

 

警察によると7月1日、京都府警察学校の柔道場で行われていた柔道の訓練で、初任科生の女性巡査(23)が技をかけあう「乱取り」中に大内刈りをかけられたが、受け身を取れずに後頭部を強く打ち、病院に搬送された。
女性巡査は病院に搬送され緊急手術を受けたが、意識不明の重体だ。
当時、3人の指導教官に対し、53人の初任科生が訓練を受けていたということで、女性巡査は柔道初心者だったということだ。
事故の原因は調査中ということですが、京都府警は一部の訓練を自粛していて、京都府警警務課の堀田英克次席は「二度と起こらないように再発防止策を徹底してまいりたい」とコメントしている。

 

徒手空拳の格闘技のことはよく知らないけれど(柔道経験者に胸ぐらつかまれたら一歩踏み込んで百烈頭突きという喧嘩師の常識なら知っている)、右も左もわからん初心者のうちから乱取りやら自由組手みたいなことさせて大丈夫なの?

 

私も以前、いぼ痔になった兄弟子に推薦されて代理で警察に棒振り教えに行っていたおかげで某県警本部長に弟子?がいたりもするけれど、あの当時からよく言ってたんですよね。なんでアンタらは射撃と銃運用の訓練に重きを置かないの?と。

 

(私は留学中、下宿先の大家が銃砲店と射撃場のオーナーだったために毎日薬莢にパウダー詰めるバイトしてましたし射撃の訓練をしていましたのでどんな銃でも弾丸でも扱えます)

 

どんだけ体を鍛えても武芸を磨いても、外からはその強さなんてわからんものですよ。目配りや瞬きの回数や足の運びで相手の力量がわかる、なんてのは物心つく頃からそういう世界に生きてきた人たち特有のマニアックな世界であって、普通の人にはわかるもんじゃない。

 

だから銃という誰にでも、どんなパカにでもわかる圧倒的な暴力を示すのが一番手っ取り早いわけで、いつまでも武道なんぞで自他ともに傷つかずに人道的に制圧できるかのような考え方にこだわるもんじゃないと思いますわ。

 

あげく柔道の訓練なんぞで貴重な人員を失うなんてあまりにもパカげていると私には思えるんですがね。

 

ついでに言うと日本の警察が使う拳銃は反動が大きくて連続射撃には向かないもので、なんであれにこだわるのかなとも思っています。

 

 

【追記】

 

なんだかおかしいな。京都府警。

 

 

京都府警の警察学校(京都市伏見区)で初任科生の女性警察官が柔道の練習中に頭部を強打して意識不明の重体になっていた事故で、府警は13日、女性が急性硬膜下血腫で死亡したと発表した。

警務課の堀田英克次席は「お悔やみ申し上げる。今回のようなことが二度と起こらないよう再発防止を徹底していく」と話した。
 府警は、公務中の殉職として巡査を1階級昇任の巡査部長とした。府警で柔道の練習による死亡事故は1969年の男性巡査部長=当時(25)=以来、今回で4人目となる。

 

柔道の訓練で殉職した警官は今回で4人目…。

 

二度と起こらないよう再発防止を徹底…。

 

いったい何遍そのお役所ならではの定型文を繰り返し使う気でいるんでしょうね。柔道・剣道・逮捕術のような現代の現実的な犯罪に対処できない、くだない訓練はもうやめたらいいんじゃないですか?私にはそれだけが再発防止策としか思えないんですが。