何個か前の選挙関係の動画で、おかしな日本語になってないよね、とか、私は言葉にうるさいですよ、とか言っている候補者の動画がありましたけど、私ながいこと人間世界を見てきて、言葉にうるさい人で人に塩ふられなかった人をいまだに見たことないんですよね。

 

というのも知っての通り日本語ってものすごく曖昧な部分があって、はっきり言えば会話の半分ぐらい中身がなくても通じてしまったりします。

 

そうでなくとも、手紙一つしたためるにも頭語・結語なんてものがあり、文例集なんてものが当たり前に教養として必要とされ、そういうほぼ無意味な秩序を美しいものだとしてししまうのがこの国です。そんな、わけわからんどころかとりたてて意味のない言霊のさきわいまくっとる国がこの国なんですよ。

 

以前、「ら抜き」がニュースになったときに記事に書いたように、システムエンジニアには「ら抜き言葉」というものをひどく嫌う人たちがいます。

 

 

そりゃプログラムを一文字打ち間違えてもうんともすんともいわなくなる機械相手の世界にいればそうなるのも仕方ないわけで、そういう、いわば職業病を患っている人なら仕方ないかなとも思います。

 

が、真に政治向きの「計算」「算盤ずく」が出来ると自負する人であるならば、日本の言語文化はそういうものなのだ、それがこの国の文化の根底にあるんだ、多くの人たちはそこに違和感なく暮らしているんだ、と理解したうえで、うまく「計算通りに」立ち振る舞ってみせるものなんじゃないですかね。それが出来ない人というのはやっぱり…浅いんだと思いますよ。知的に。