アリゾナ大学ヘルスサイエンスのフランク・ポレカ博士らが突き止めたのは、私たち人間を含むいくつかの哺乳類では、侵害受容器の機能で男性か女性か区別できるという驚くべき事実だ。
 例えばマウス・サル(オナガザル科のマカク属)・人間のいずれにおいても、「プロラクチン(黄体刺激ホルモン)」というホルモンは、メスの脊髄後根神経節ニューロンを感作(痛みに敏感にする)するが、オスでは感作しない。
 同様に、神経伝達物質でもある「オレキシンB」は、オスには感作するが、メスではそうではない。
 これ以外にも、一方の性別ではホルモンに対して強く感作するが、もう一方の性別にはまったく感作しない神経細胞が見つかっている。
 つまり、これまで痛みを生み出す基本的なメカニズムは男女で同じと考えられてきたが、じつは違っていたということだ。
 「私たちが発見したのは、マウスのオスとメス、サルのオスとメス、人間のオスとメスでは、痛みをもたらす基礎メカニズムが異なるということです」(ポレカ博士)

 

これ、割とすごい研究だと思った。けっきょく今いろんなところで取り上げられる、「体はおとこ、心はおんな」あるいはその逆、なんてことはあり得ないんじゃないの?だってそういう特殊な人たちが何を言おうと異性独特の痛みを理解することは出来やしないんだもの。