なんで関係ないところまで火を付けて燃やそうとするのかなぁ。

 

 

ウクライナ出身モデル・椎野カロリーナさんが「第56回ミス日本コンテスト2024」でグランプリに輝いたニュースを皮切りに「日本人らしさ」についての議論がネット上で加速している。NHK番組などに数多く出演する村雨もこの問題についてSNSで意見を発信していた。

 そんななか、ユーザーからは村雨の手掛けた造園に対し「日本人の精神や感性が入っているとは到底思えない」「違和感しかない」「母国に帰って好きなだけアレンジしてくれ」「子供の秘密基地」の声が今回のミス日本と“似た例”として取り上げられる。

 この投稿には賛否が寄せられ、村雨本人も反応。ポストを引用する形で「ご意見ありがとうございます。日本精神を感じて頂けなかったのは残念です。『国生みの庭』は多くの親子さんが訪れる淡路ファームパーク イングランドの丘にあります。意図としては淡路島だけの資材を用いたベースに、遊び心を持って淡路島に見立てて造らせて頂きました」と丁寧に説明していた。

 

ま、いろいろ出始めたミス日本はさておき、

 

 

この人の庭は私は面白いと思ったんですけどね。少なくとも日本庭園とは何かをきちんと勉強した上で新たなものを作り出そうとしている。

 

この人の作庭よりも、むしろ「青い目の庭師」だの「イケメン庭師」だのと下らない二つ名を与えて喜んでいるマスコミの方に違和感を感じていましたけどね。

 

なにか日本人の悪い癖で、自国の文化に興味を持ってもらうのは大歓迎どころかホラ見ろ日本の文化って外人さんにも通用するほどすごいじゃないか、みたいなところがあるけれど、そこにアレンジが加わったりするとたちまち「そうじゃない」「日本の心を知らない」みたいなことを言い出すんですよね。

 

だったら日本の浮世絵の表現技法から影響を受けた印象派の画家たちの作品は浮世絵をまねしただけの下らないものだったんでしょうかね。

 

 

同時に西洋絵画の手法を積極的に取り入れた江戸末期の浮世絵は「もはや浮世絵とは呼べない」ようなものだったんでしょうかね。

 

(葛飾応為『吉原格子先之図』)

 

なんで庭の話なのに絵画の話を持ち出してるんだよ、と思われるかも知れませんが、庭は植栽の成長とともに変化するため「生きた芸術」と呼ばれています。

もともと日本庭園と呼ばれるものだって仏教の伝来と同時に中国の寺院の植栽の影響を強く受けたものだし、有名な夢窓疎石の「枯山水」などはそれまでの日本の造園の常識を覆すものだったわけですし。

 

もともと英国の造園家でありながら、日本人が雑草として見向きもしなかった日本の植物を多用したポール・スミザーさんのナチュラルガーデンなどはもはや日本の作庭文化のひとつだと思いますよ。

 

私は庭造りってのは本来自由であるべきだし、国境など無いものだと思っています。

 

文化、芸術においては、いろんなものが影響しあって新しい動きが出てくる瞬間を見るのが何より面白い。

 

と思うんですがね。