物言いの強い男が苦手です。とくにいっぱしのつもりでいる若僧。

 

 

   Xで拡散されたのは切り抜き動画で、ジョージさんはマイクを片手に、「スポーツ経験がない男、部活に入った経験のない男、俺ガチで危機感持った方がいいと思う」と切り出し、「それこそが、お前がどう足掻いてもモテない理由だと思う」「明らかな事実」と語り始める。
   続けてジョージさんは、「何がヤバいかって言うと、男として成熟しないんだよね」「人生の中で、何かしらの競争をしてないと、男として成熟するためのパーツに欠ける」と持論を展開した。

 

私は、まさにそういう「むさ苦しい戦士製造システム」の中で生まれ育って形に残してきたようなバトルジャンキーではあるけれど、この動画を見ていても共感どころか不快感以外無かったですね。たぶん顔がキライ。これは差別ではなく生理的なものだから仕方ない。

 

まぁ、本気で鍛えましただの戦いましただの勝ちましただのと言える世界で生きたことのある人なら、不特定多数の人に「お前ら」などと呼びかけることがいかに無礼以前に無用心でしかないことを知らないはずはないと思うんですよね(武術や格闘競技だけでなく路上でケンカなれしている人にもわかると思います)。

 

オイお前らこっち見ろよく聞け、という、そんな態度の者が鼻息荒く威勢よく肩で風を切りながら会場に入り、試合の後には男のくせに悔しさのあまりひっくひっくとむせび泣きしながらうなだれて帰ってゆく姿は、自分のときにも教え子たちのときにも、もはや数えるのも面倒なぐらい見ていますよ。

 

メシウマヽ( ´▽`)ノ ←無敗魔人

 

そもそも成熟したファイターなら不特定多数を相手に啓発啓蒙活動などする気も起きないだろうと思うんですよね。世の中いろんな人間がいるのものだと思うし、いろんな人たちがいる状況を嘆いたりする必要など感じないんじゃないですか?ぶっちゃけどんな人がいようと自分の内に真の強さがあるならば、それが自分に影響を与えるものでもないとわからんはずはないと思うんですよね。なんでそんなに自分とは違う人々がいることを気にしてイライラカリカリしてしまうのかむしろそこが不思議で仕方ない。

 

世の中には色んな人がいて、いろんな考え方を持っていて、おおかたは人の話に耳を傾けてみる度量さえ無くて、そんな世の中で我が身の我を押し通さんと小さき望みを人に説いてもしょせん意味の無いこと、それをするのはすなわち虚空に拳を打つ徒労なのだ。と気付けるほどには若いうちに、世間の、男社会の、荒波にもまれておくべきだと私には思えますね。

 

三十四十過ぎてなおそこがわからんようなやつは、自分で思っているほどには鍛え方が足りなかった怠惰な男なのだと思いますよ。

 

そこに気づけるぐらい鍛えて鍛えて鍛えて、あえて沈黙しておくことが苦にならないほどになるまで自分を研ぎ澄ましておかないと、マジメな顔してしょうもないこと言って痛々しいやつだな。程度の笑い者にしかなれない気がします。

 

YouTubeってそんなテメーじゃ大したつもりでいる世間の笑い者連中のサンクチュアリでしか無いんだと思いますよ。だから私は自己啓発やコーチング系のユーチューバーは見ません。