日々お金持ちネタのニュースが絶えない今の日本ってホントに貧しい国になったんだなと。

 

 

まず外見の特徴として見た目は、全く金持ちに見えない。むしろちょっとダサい。
 

高級ブランドの新作が出るたびに買って、SNSで自慢するような人間の中に、まず本当の金持ちはいない。次々と新しい外車を乗り回すような人間も同様である。むしろ本当の金持ちは、ものすごい年代ものの国産車に乗っていたりする。

 

ふーん。

 

としか言いようがない貧乏人の私ではあるが、心当たりがないわけでもない。

 

学生時代の同期には自宅につくまで私道が4kmもあってその間に立派な門が二つもあり、山奥になんだこれマヨヒガなんじゃないの?と思うような立派なお屋敷をもつ山林地主(元はその地方の殿様だか国家老だったらしく地元ではトノサマと呼ばれていた)がいたし、会社時代の先輩にはそれを上回る、マジかよ!と思うほどの面積を持つ山林地主(彼も藩政時代の遺物)がいました。

 

そういえば、うちの古くからのお客さんで母方の親戚でもある、かつては湯長谷藩(映画「超高速!参勤交代」の藩)の国家老だったという親戚がいるのだけれど、その家は地元では有名な湯ノ岳という山の半分ほどの土地を持ち、町中にも広大な土地を持って借家を20軒以上貸してその上がりで暮らしています。

 

山林地主を誘拐する「大誘拐 〜Rainbow kids〜」という映画化された作品があるんだけどまさか本当にそれに近い世界が日本にあるとは思わなんだ。

 

 

私のサラリーマン時代の部下だった、都心に広い屋敷をもつ世が世なら大藩のお姫さんなんぞは上野駅前の牛丼屋で昼メシ食わせたら「こんなに美味しいもの生まれて初めて食べましたぁ♪」と本気で喜んでいたぐらいです(金持ちはナイフとフォークでぶ厚い肉でも食っていると思っていた貧乏人の私としては最初、皮肉か厭味で言ってやがるのかと思いましたわ)。

 

そのての本来なら遊んで暮らせる貴族のような金持ちってみんな地味だった印象しかないんですよね。そして、押し並べて超がつくぐらいマジメでしたわ。そういう人らは。

 

金持ちになるのに知能がどうのその遺伝がどうのこうのなんて言ってる連中が学者の中にもいるようだけど、私ゃ彼らを見て、それは違う!と確信しています。彼らの中にあるのは先祖代々長い時間をかけて蓄積されてきた知識の継承、「教育」なのだろうと思ったんですよ。そんな彼らが自分がいかに金持ちであるか金持ってる自分がいかに偉いかなんて語っているところを私は見たことがないんですよね。

 

いまどきありがちな、お前の年収は俺の日当、みたいなことを言いがちなインフルエンサーのような俗物感は彼らにはありませんでしたよ。

 

 

商売で一代で財を成したような人物でも長く安定して大きくやってゆけている人らはみんな地味だったりしますね。

 

仕事でこの社長さんと最初に会ったとき、会社の敷地の周りの生け垣を一人汗だくになりながら作業服着てバリカンで手入れして一輪車で運んでいるオジサンがいて、私はこのとおりそういう仕事が好きだったりもするから「暑いのに大変ですね、あまりご無理なさらないように」などと声をかけしばし談笑したのだけれど、社長室で秘書さんにしばし待たされて背広を着て出てきた社長を見たらその人(造園屋だと思っていたオッサン)だった、というギョッとするような体験をしたのを思い出します。(そしてなぜかひどく気に入られてしまった)

 

ここに述べたお金持ちたちは知り合ってからずいぶん古いのに何が楽しくて世捨て人のような暮らしをしている私の縁側に遊びに来るのか知りませんが、想像以上にしがらみの多いであろう世界に生きる彼らにとっては、私のような世間からシレッと距離を置いた隠者の生活というのは一種の夢なのかも知れないなとは思います。

 

 

ナンダコレびんぼくせー記事だな。作る人でも残せる人でもない。こういう人というのは消費以外に能のない人たちであって、そういう人たちを見たいならパチンコ屋にでも行けばよろしい。高級車に乗って高級腕時計しているその日暮らしの「お金持ち」の多さにめまいと吐き気をもよおすこと間違いなしだ。

 

 

ま、

人生駆け出しのころに「ほんまもんのお金持ち」たちと接触してしまったので、風来坊の野垂れ死にスナフキンである私としては自分が「お金持ち」になろうなんて考えたこともないですね。なんとか稼いで死ぬまで生きてゆけりゃそれでいいや、ぐらいな調子で生きてますわ。

 

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何でも自分のものにして持って帰ろうとすると難しいものなんだよ。ぼくは見るだけにしてるんだ。そして立ち去るときにはそれを頭の中へしまっておくのさ。そのほうがかばんをうんうんいいながら運ぶより、ずっと快適だからね。

(スナフキン)

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