内にいるわけではない。ただの幻想である。

 

たとえばユダヤ教・キリスト教・イスラム教、同じ神を奉ずる者たちが

 

悪魔の首領と呼ぶベルゼブブ、

 

本来はペリシテ人が祀った嵐と雷と雨の神、バアル神である。

 

(バアル・ゼブル=「気高きわが主」)

 

彼らの土地へなだれ込んで入植した武装難民であるユダヤ人にとっては

 

バアル神はもちろん邪魔な神であった。

 

だからハエの王と呼び名を変えて悪魔におとしめてしまった。

 

(バアル・ゼブブ=「ハエの主」)

 

ちなみにこのバアル神、七つの首を持つ竜を退治した英雄神でもある。

 

そのあたりから、八岐大蛇を退治した須佐之男命の原型とする説もある。

 

なお、今現在パレスチナと呼ばれている地域の語源は「ペリシテの(土地)」であることを思えば

 

この民族同士の戦いがもう何千年と続いているのがわかる。

 

けっきょく、神や悪魔などどこにもなく、

 

人間にとって自分のトーテムこそが神であり、敵のトーテムはすべからく悪魔、なのである。

 

 

悪魔ではないが、有名な堕天使としてルシファーというのがある。

 

これは言わずと知れたローマンカトリックの作り出した信仰上の仮想敵でしかなく、

 

聖書・外伝にルシファーもしくはルシフェルという名前を持つ天使は一切出てこない。

 

天使ミカエルと双子の兄弟であった、などという話にいたっては

 

地面に魔法円を書いて交霊術ごっこをする見世物芸、

 

なんちゃって魔術が流行った1900年代初めに、なんちゃって魔術師たちが宣伝して、

 

それを最近になってニューエイジ世代が盛り上げた話であって、

 

まったくの捏造ファンタジーである。
 
 
天使ミカエルの竜(サタン)退治はあまりにも有名な話で、
 
悪魔=竜、ヘビ、というイメージがあり、宗教画や彫像にもよく見られるが、
 
なんのことはない、これはバアル神の竜退治のパクリであるし、
 
そもそもユダヤ教において天使というのは本来の姿がヘビなのである。
 
セラフィム(燭天使)の語源は稲妻の精霊であり羽の生えたヘビなのだ。
 
これとてバビロニア王朝を興した異民族カルデア人の宗教からのパクリでしかない。
 
パクってパクって、自分たちがオリジナルだと主張するのは
 
なにもお隣の半島の専売特許ではなかった、ということである。
 
ミカエルだかサタンだか知らんが、どうでもいいよ。へびのケンカなんか。
 
いずれにせよ、
 
こんな、ざつなものを信仰したり、その声を聴いたり、
 
ましてや、その声を伝えるのを 「お役目」 だと語る人たちが
 
私にはなんだか気の毒に見えてしかたない。
 
(小説アニメ映画ドラマ等の創作物についてはその表現の自由を批判する気はない)
 
 
余談だが、日本ではキリスト教圏ほどには悪魔というものにそれほど抵抗がないように感じる。
 
日本には日本で作られた独特の漢字 「国字」 というものがあるのだけれど、
 
こんなものがあったりする
 
 
おに、ではない。
 
これは 「かみ(神とおなじ意味)」 と読む。
 
私はこの一文字に、日本人の深い精神性を見ている。