一般に私たちが守るべきものと考えられている『マナー』、『ルール』、『法律』について、改めて定義しておきたい。

 

 『マナー』とは、その場に応じた相応しい振る舞いを自ら判断して実行すること。ただ、この時他者の同意を必要とはしない。あくまで、行為をする側が相手を思いやって実施される。そのため、自分と他者が思う『マナー』も、食い違う場合がある。

 

 『ルール』とは、『マナー』の食い違いをなくすため、コミュニティの合意に基づいて実施される行為。「燃えるゴミは金曜日に出す」などの決まりの事で、各人が勝手に行動すると都合の悪い状況についてコミュニティが円滑に運営されるように定めたもの。

 

 『法律』は、強制力のあるルールであり、一般には市民の代表者(議員)の合意によって制定される。そのため、一般の市民が制定された法律を知らない、ということがあり得る。しかし、代表者は市民の意思を代表しているとされるため、一般市民が「そんな法律は知らない(だから法律に従わなくていい)」という言い訳をすることは認められない。

 

 ましてや、政治家になるために立候補しようとしている者が、「公職選挙法は知らない」では、話にならない。