今朝、出勤のため玄関を開け、車へ向かった。
そしたら、運転席のドアの所に、白っぽい鳥のフンがついていた。
あ~あ、やられたな、と思った。時間もないし、しょうがないからそのまま乗り込んだ。
エンジンをかけて、アイドリングをしていたら、運転席のフェンダーミラーの上に、小鳥が飛んできた。
きれいな黄色の羽をした、スズメ程の大きさの小鳥だった。
しばらく、バタバタとせわしなく、運転席の窓ガラスに突っ込んだかと思うと、跳ね返されて、またフェンダーミラーの上にちょこんと乗っかる繰り返しをしていた。
唖然とした僕は、車を動かすこともできず、その小鳥の様子を眺めていた。
そうこうしているうちに、小鳥も疲れたのか、フェンダーミラーの上でジッとして、こちらを伺いだした。
(こら~、僕のなわばりだぞ~!)
(そう言われてもなあ.....。なあ、こいつをこれから動かさなきゃならないんだ。頼むからどいてくれよ。)
(......ちぇっ、しょうがないなあ.......。)
小鳥は僕を一瞥して、近くの木の枝に飛び移った。
朝っぱらから、妙な出会いがあったもんだ、と苦笑いして、僕は職場へ向けて車を走らせ始めた。