【ガーナズオ村 前田家旅日記⑦ アクラレゴン編2】
大学のキャンパスでもう一人会いたかった友人マイク。
頭の良かった彼にいつも勉強を教えてもらっていまさした。卒業後、カナダに留学。
「いつか、ガーナの大学に戻って教えたい。
 給料が低いのはわかっているけれど、自分には使命があるんだ。
 そして、いつかクワメ・エンクルマのような政治家になり、国に貢献したい。」
そう熱く語っていました。
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8年前のガーナ訪問時、国内線の機内で目にした新聞に、政治家として活躍するマイクの写真が大きく載っていたんです。当時、政策アドバイザーもしていた彼に少しの時間会うことができました。

8年後の今回、政権交代でマイクは今度は政治の舞台ではなく、ガーナ大学でアフリカの政治を教えていました。

学生の頃の夢、全部叶えてるじゃん!
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「政権交代したらまた政治の世界に戻る。僕の授業はリアルな政治の世界と学問の世界を両方語れるから、生徒に人気なんだ。」

8年前に会った時のマイクからは、気の張ったピリピリとしたエネルギーを感じたけれど、今回のマイクはとてもリラックスしていて本当に教えるのが楽しそう。
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「今のマイクの方が人生を楽しんでいるように見えるよ!」と伝えると

「生徒に教えるのは本当に楽しい。多分天職だと思う。
でも、政治の世界と、先生という両方の世界を行き来するのを自分は楽しんでいるんだ。政治の世界は、本当にストレスフルで大変だけれどね。」
と伝えてくれました。

きっとマイクにとってはこの地球での使命があるんだろうな。

ふと夫がマイクに聞きました。
「日本ではガーナのカカオ農園で働く子供達の話が児童労働として中学校の教科書に取り上げられているけれど、そのことについてどう思う?」
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マイクは答えました。
「児童労働っていう概念は、西洋側からみた価値観だと僕は思う。
自分も小さい頃家が貧しくて、路上でケンケ(ガーナの食べ物)などを売っていたけれど、そこには学びと成長があった。」
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マイクの育った家庭は裕福ではなく、児童労働と言われることをやっていた本人。
そんな彼の言葉には、考えさせられるものがありました。
社会の教科書でガーナの児童労働のことを学んだばかりの、中2の娘も、教科書に書いてあることが全てではないということを知ってもらえたかな。
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部屋には、ネルソン・マンデラの本や、ガーナの独立の父、クワメエンクルマ初代大統領の本が沢山。

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英語も分からず、「この写真の人は誰やねん!」という認識の娘たちは、私のつたない翻訳でクワメ・エンクルマについての講義をマイクから受けることになりました。
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動画でその様子をご覧ください。(笑)

正直、今回連絡先もわからなかったので、アポなしで会えるか運は天まかせ。偶然が重なって会うことができました。

なんと3週間位前に、マイクも私に連絡とりたいなと数年ぶりにメールアドレスを探したそう。

同じ時期にお互いにメールアドレス探していて見つからなかったという。(笑)
でも、やっぱり会いたい人には会えるのがガーナなんです。

さて、いよいよ陸路で12時間かけてズオ村のある北部タマレの町まで向かいます。
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