眼形成再建外科医 三村真士

眼形成再建外科医 三村真士

まぶたや涙といった、眼の周りでその働きをサポートする眼付属器を治療するのが、眼形成再建外科です。
約20年間、コツコツとこの分野で仕事をしてきた専門医の徒然なるブログです。
日本の眼付属器を守るために、情報発信をしていきたいと思います。

短い梅雨が終わりそうで、一気に酷暑になっている今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか?ひまわり

身体が暑さに慣れていないので、熱中症にはくれぐれもお気をつけくださいパー

 

さて、本日はアジア太平洋眼形成再建外科学会が主催する、

若手眼形成再建外科医のWebinarにエキスパートパネリストとして参加しました

 

 

 

本学会は、アジア太平洋地域(東は日本、西はイラン、南はオーストラリア、北は中国)の眼形成再建外科専門医が集まる学会で、

実に13カ国が参加していますメラメラ

 

2018年から理事として活動し、いろいろと本学会関連のお仕事をいただいているのですが、今回の開催のWebinarは初めての試みで、若手の眼形成再建外科医の育成を目的に開催されたものでしたニコニコ

 

ここで感じたこと、アジアの各国の勢いがすばらしいということです!!

特に東南アジア地域の先生方の成長力は目を見張るものがありますびっくり

理事になった2018年とは明らかに違いますねグラサン

 

こんなことをいう事自体が時代遅れ、と思われるかもしれませんが、

おそらく多くの日本人がイメージするかつての東南アジアの姿とは全く異なり、下手すると簡単に日本を超える勢いです汗

その証拠に、今回のwebinarのライブ参加者は800名を超えていました。。

これは日本眼形成再建外科学会参加者の約3倍です。。

かつて日本に優位性があったことは確かですが、その優位性はほぼなくなってきたと痛感しますあせる

 

 

 

日本では年間約1万人の医師が輩出されます(一大学あたり約100名が定員)

その後研修医として4年間見習いをして、5年目からそれぞれ外科や内科、眼科といった専門家へ進むのですが、

近年、”直美” (研修後に直接美容外科に就職する)と言われる現象が問題になってきていますハートブレイク

 

原因は2つあると思いますが、やはり美容外科医にくらべて、大幅に非美容外科医の収入が低いことがまず一点、

もう一点は、医療の極端な細分化の弊害ではないかと思います!?

 

たとえば内科医でも、肝臓の専門医は胃は診ない(診れない)など、最近は専門に極端に特化しすぎている傾向にあります

そうなると美容外科もその選択肢の一つになってきます

これに収入の格差がありすぎると、そりゃ美容外科を選択してしまう可能性はおおいにありますよね爆弾

 

 

しかしやはり、医師の基本は、患者さんとその家族を心からケアする思いやりですドキドキ

 

研修医を終わっただけであれば、手術などの華やかな治療をそばで見ていただけで、その前後の細かい患者さんのケアは経験がほぼないのではないでしょうか?

特に美容外科にいくと、手術終わったらあとは知らないよ、となってしまうことが多いので、直美の美容外科医は、医師の基本をわからぬまま歳を取る可能性が高いと思いますネガティブ

 

このような若手の行動は、実は韓国も同様で、現在研修医の7割が参加するストライキが半年以上続いているとのこと、

これは医師の急激な増員に伴う収入の低下が一つの原因だと聞いています叫び

決して若手が悪いとか、美容外科が悪いとかではなく、社会に大きな原因があると思います魂が抜ける

 

 

 

すこし話が逸れましたが、日本は政治・経済のみならず、学術会においても、アジアの雄ではなくなりつつありますガーン

 

日本が元気になるには、若者が、あの人みたいに生きたい!と思うような、若者にとって身近なサクセスストーリーを持つモデルをたくさん作ることのような気がします目

 

そしてそのモデルが、自分やその周りだけでなく、日本全体を元気にするという意識のもとで、次の世代の育成をすることが、急務ではないかと思うのでした合格

 

 

 

この記事を書いて表題を何にしようかなとネットサーチしていたのですが、そこで見つけた内村鑑三が語った講演集、

人々が残す後世への最大遺物は、「勇気ある高尚な生涯である」

というのは、もっともだなあ、と思いましたので、リンクを載せておきます

 

 

 

でもめちゃくちゃ長いので、chatGPTに要約してもらいました笑

 

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内村鑑三の「後世への最大遺物」は、彼が1893年に行った講演をまとめた著作です。この講演では、後世に残すべき最も価値のある遺産について語られています。内村は、後世への遺産として三つのものを挙げています。

  1. 勇気: 内村は、困難や逆境に立ち向かう勇気を持つことが重要だと述べています。勇気は、自己犠牲や他者への奉仕を可能にし、社会全体を向上させる力を持っていると強調しています。

  2. 真理: 真理を追求し、嘘や偽りから遠ざかることが大切だとしています。真理は、個人の成長と社会の進歩に欠かせないものであり、真実を知り、伝えることが後世への大きな遺産になると述べています。

  3. 信仰: 内村は、信仰の力を強調しています。彼にとって信仰は、個人の内面的な強さや希望を支えるものであり、精神的な支えとなるものです。信仰を持つことによって、人々はよりよい未来を築くことができるとしています。

これらの要素を通じて、内村は、物質的な遺産よりも精神的な遺産が後世にとって最も価値があると訴えています。彼のメッセージは、倫理的で精神的な価値観を次世代に伝えることの重要性を強調しています。

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なんかえらーーく堅苦しいブログになってしまいましたが、笑

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研究・業績

 

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道を歩くとたくさんの紫陽花を見かけるようになり、梅雨の気配を感じるこのごろ、いかがお過ごしでしょうか?

 

さて、昨日は日本の眼科を100年支え続けてきた株式会社Inamiの100周年パーティーにご招待いただき、参加してきました😊

 



Inamiは、眼科で使用するピンセットやハサミなど、特殊な眼科器具を作っている老舗メーカーです

 

小さく複雑な構造を持つ眼を、顕微鏡を使用して繊細な手術で治療するために、すばらしい器械を提供してくれるとともに、術者のニーズを汲み取って新しい器械作りに挑戦してくれる、日本の眼科医療になくてはならないメーカーさんです🙏

 



それにしても、100年というのはすごいです!

日本の眼科の歴史は128年あります(それもすごい。。)が、そのうちの100年をともに歩んできたという事実はだれにも負けない業績ですね👍


本当におめでとうございます&ありがとうございます!



 

そのパーティーの前半が記念講演会で、4人の演者が眼科の100年と未来について講演する構成になっていたのですが、僭越ながら”眼形成の100年”というプレゼンをさせていただきました

 




有名な眼科教授や経営者の方々、合計80名の前でプレゼンをさせていただくのは、また学会とは一味違う緊張感がありましたが、100周年祝賀会にすこしでも花を添えることができていれば嬉しいなと思います☺️

 


現社長は4代目で、国際感覚にも優れた方で、約10年前から仲良くさせていただいてます🙏

 

個人的に、ものづくりやアイディアを出すことが好きなので、社長と話ながら器械を開発したり、製品についてアドバイスをさせていただいたりすることが、今後の日本の眼科発展に少しでも繋がると嬉しいなと思います!



それにしても盛大なパーティでした。。



これまでご挨拶する程度しかできなかった有名な教授から、留学で時を共にした同志の先生まで、たくさんの先生方とゆっくりお話しできたことも、大きな成果でした🙆



イナミ社長、お誘いいただきありがとうございました!





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個人的に大変嬉しいお知らせが入ってきました♪
 
私の師匠、カリフォルニア州立大学San Diego校のDon Kikkawa教授が、アメリカ眼形成再建外科学会のTeaching Awardを受賞されたのです
 



Kikkawa先生は2014年に同学会長を務められ、多くの学会の数々の賞を受賞されていますが、今回の賞は、長年に渡って優れた教育を行った者に贈られる、大変栄誉ある賞です




 
どんなことでも先人たちの教えがあるわけで、それを忘れてはいけない、そしてその事実を理解して深化し熟成させ、次に伝える教育が一番大事だと、常に思っています
 
有名なアイザックニュートンの言葉(正確にはフランスの哲学者、ベルナールの言葉らしいですが)であり、
論文を検索するときに使うGoogle scholarのトップページにも書いてあるメッセージ、
 
”Standing on the shoulder of giant 巨人の肩の上に立つ”
 
ウイキペディアより引用

 

 

 

 
Kikkawa先生は、その卓越した技術力と研究マインド、そして優れた人格者であるが故に、世界中に100を超えるお弟子さんがおられます
 

そのKikkawa先生の初めの弟子であるカナダのKarim先生と、最も若い現在のフェローMarissaにより、学会中に表彰式が行われました

 

 

あいにく現地には行けなかったので、受賞時の動画を拝見しましたが、本当にかっこよかった!
 
世界中の教え子からwhats upグループでお祝いメッセージが殺到し、それに対するKikkawa先生の返答がこちら ↓
 
みんなと知り合え、人生を交えることができたことが、自分のプロフェッショナルキャリアの中で最も満足してることだよ。
 
みんなが成功していることが、自分としてはとてもうれしい! みんながいなかったらこの受賞はなかったし、世界のトップであるみんなが集まってくれたから教育することは簡単だったんだよ。 みんなが私を優れた研究者かつ教育者の一人にしてくれているんだ。
 
 
この謙虚さ。。 かっこよすぎでしょ!
 
 
自分がその弟子の1人であると言う自覚を持ってがんばっていこう、そして日本でも同じように、眼形成再建外科の輪を広げていこう、そう思ったのでした。。