思想的に病んでいる中国は今、経済発展に伴って軍事拡張を行うことで、チベットやウイグルを呑み込んだように、この日本をも呑み込んでいこうとしているわけですが、その中国が掲げた目標こそが、インターネットの世界でも、少し話題になっている、「東夷伏波可行性 (とういふくはかこうせい) 報告書」です。

 これは簡単に言ってしまえば、「中国の東にある野蛮な国、台湾や沖縄から侵略して、そして朝鮮半島から日本をも侵略して、そして支配下に置く」という中国の「国家目標」です。

 そしてその「国家目標」の実際の戦略として、「日本解放第二期工作要網」という「国家戦略」があります。

 この「日本解放第二期工作要網」という「国家戦略」の秘密文書は、今から40年ほど前に、中央大学のとある教授によって偶然発見されました。

 彼ら中国が使う「解放」という言葉は、「マルクス主義革命」に他なりません。

 つまり中国は、日本国内にマルクス主義革命を起こさせて、日本を北朝鮮やソ連や中国のような、マルクス主義国家にしてしまおうと、そのような国家目標を明確に立てていて、そして実際に国家戦略を持って、すでに40年以上も前から行動を起こしているわけです。

 その「日本解放第二期工作要網」という文書によれば、中国は三段階の工作活動によって日本にマルクス革命を起こして、日本を社会主義国家へと変えていく予定だそうです。

 第一段階の工作は、日中国交正常化であり、第二段階の工作は、民主連合政府の樹立であり、第三段階の工作は、「日本人民民主共和国」の誕生と、天皇陛下を戦争犯罪人として死刑にすることだそうです。

 最終目標が「日本人民民主主義共和国」と、「民主主義」という言葉が入っているからといって、私たちは安心して騙されてはなりません。

 なぜなら独裁国家の北朝鮮でさえも、正式名称は「北朝鮮人民民主主義共和国」と、「民主主義」という言葉が入っているからです。

 元々、中国には孫子という方が遺した「孫子の兵法」という戦争思想があり、この思想も現代の中国を築き上げている、小さな柱の一つと言えるでしょう。

 この孫子の兵法の中で最も優れている策は、「戦わずして勝つ」ということです。

 つまり熾烈な死闘を繰り広げて、互いに死傷者を大勢だして、そして焼け野原になった相手の領地を奪う勝ち方は、二流、三流の兵法であり、時間をかけて、次第に相手を追い詰めて、無傷で相手の領地を奪う勝ち方こそを、孫子は最上の兵法としているわけです。

 ですから今、世界が行っているポーカーのような、あるいはキツネとタヌキが化かし合うようなこの時代こそ、「戦わずして勝つ」という孫子の兵法発祥の地である中国は、最も得意としているわけです。

 この「日本解放第二期工作要網」という文書は、本物か、偽者か、長らく議論されてきましたが、しかし孫子の「戦わずに勝つ」という兵法そのものであり、何よりも中国人民解放軍の大佐二人が、1999年に『超限戦』という本を出版して、この文書が本物であることを証明してしまいました。

 その本の中で中国軍の大佐は、「武力衝突による軍事戦争だけが侵略戦争ではなく、メディア戦、外交戦、諜報戦、心理戦、法律戦など、少なくとも25種類の戦略があり、これからの時代は新しい侵略戦争がある」と堂々と主張して、「日本解放第二期工作要網」が本物であることと裏付けるようなことを、うっかり書いてしまっているのです。