新十津川町役場でバスを降車し
新十津川駅へ歩く。
駅に行く前に、「新十津川」という地名に
違和感を持った人もいるのではないだろうか。
少なくとも、私は「新」が付くことに違和感を覚えた。
調べてみたところ、奈良県吉野郡十津川村で1889年に起きた十津川大水害の被災民が北海道の地へ入植し、その地を「新十津川」と名付けたらしい。
故郷を想う気持ちと過酷な環境中で新たな生活を構築していく強い決意が感じられる。
新十津川町役場から徒歩5分ほどでJR札沼線 新十津川駅に到着する。
末端の終着駅。小さな無人駅舎と一面一線のホーム。
駅舎は無人で切符の販売はもちろん、売店も何もない。
左側が出発時刻で右側が当駅到着時刻。
1日3回しか列車がやってこないのである。
「歓 ようこそ新十津川へ 迎」の看板が誇らしげに掲げられている。
1日3本しかこない列車。しかし、訪れる人々を歓迎しようという気持ちの表れだろうか。
何とも言いようのない気持ちになる。
末端の終着駅である証である。
しかし、1972年6月19日までは終着駅ではなかった・・・
現在はアパートで行く手を阻まれてしまった線路。
かつてはこの先にも線路は伸びており、留萌線石狩沼田まで通じていた。
かつてはこの先にも通じていたことを知っているかのように佇む。
新十津川12:59発の列車は
地元の方3人、鉄道マニア5~6人、
興味本位で?ローカル線の旅をしているようなおばさま集団5~6人
超赤字路線という言葉には似合わない人数を乗せて
ゆっくりと発車した。