近畿大学剣道部で起きた暴力による死亡事件について衝撃を受けています・・・
剣道で生きてきた私としては、かなりショックです・・・
昭和の剣道部は、丸坊主は当たり前、先生はもちろん、先輩からボコボコにされるのも普通の世界でしたが、今では許される事ではありません・・・
忘れもしない17歳の冬・・・武道場の外はうっすらと雪が積もっていました。
氷のような床の上で、稽古に手を抜いたという理由で、監督から竹刀でボコボコにされ、そのまま、喉もとに突きをくらいながら雪の積もる外へ放り出された事がありました。
この時ばかりは、いつも殴られてる私でも、流石にショックが大きかった事を覚えています。
しかし、「何くそっ!」とばかりに稽古に戻りました。
今やこんな事が起きたらとんでもない事です。
臨床心理の専門家によると、長期間、継続的に殴られる事により、成長期の一部の子どもの心の発 達が阻害される事がわかっています。暴力暴言だけでなく、自由な子 どもの考えを制限して、指導者に意見できない事とは、子供の未来までも左右しかねないという重大な行為なのです・・
厳しさとは、何事においても必要だと思うのです。また、逆にこの厳しさがなければ人間の成長の阻害因子にもなると私は思うのです。しかし、この厳しさとは暴力や暴言ではなく、「自分が目指す道の質」であると思うのです。100素振りをするのと、1000素振りをするのは厳しさは違います。ケガをしたら休むではなく、ケガをしたなりの練習をするのが自分への厳しさです。つまり、厳しさとは、人から受けるものではなく、自ら求めるものなのかもしれませんね・・・
体罰・・・許すわけにはいきません。
ますも誠二