市原市のゴミ有料化問題・・・
私は2回に渡り、ゴミ問題を自分の広報誌のテーマにしてきました。その結果、色々な方々からのご意見を伺う事ができました。
この問題は非常に根が深く、市は5月から市民に説明するという事ですが、何を説明するのかが注目です。
今日は、私が何本か読んだ論文の中の「ゴミの有料化に伴う効果と副作用」についてを皆さんと考えていきたいと思います。
山谷らが実施した全国88市の分析・・・
有料化導入翌年度の減量率なんと約89%の自治体で総ごみ量が減少したとの事。
これは評価に値しますよね。さらに評価できる事として、5年後でも75%の自治体で減量効果を維持しているという事です。
- 手数料が高いほど効果大
- 分別・資源回収とセットで効果増大
- 大きな「リバウンド」は一般的には確認されない
この論文を読む限りでは、有料化は「善」有料化しない自治体は「悪」のような・・・
一方、海外に目を向けると、OECD諸国でも、減量率:10~30%程度。特に「可燃ごみ」が大きく減少。リサイクル率が上昇。つまり、日本の研究結果とほぼ整合するんです・・・
しかし、これを鵜呑みにしてしまうとダメです・・
ゴミ有料化の「副作用(負の作用)」
- 有料化により「費用回避行動」がどんどん発生するんです・・・
- 特に導入初期に増加します・・・
- ゴミの不法投棄だけでなく、隣の町会、隣の自治体にまで持ち込むケースもあるようです。
- 負担が家計に占める割合が高くなる
- 高齢者・単身世帯で負担増
- 行政への苦情増加
- 家庭ごみに事業ごみが混入するなどの問題
結論的には、ゴミ有料化は「単独施策では失敗しやすい」です。本当に1年を2年も前からきちんと計画的に市民に説明しなければ、失敗する自治体が多いという事です。私は有料化に反対しているのではなく、市の進め方に納得できないのです・・・
目的はごみを減らす事です。有料化するにしても、市民のごみを減らす意識を変える方法はあるはずです。例えば、野田市です。野田市は家族構成にあった容量のゴミ袋を無料配布(120枚)します。これを超過した分を高価(800円)で売ります。市民はそんなに高いものは買いたくないから、必然的にゴミを出さないように心が動きます。これこそ、目的を達成するための肝中の肝だと思うのです。そんな市民の意識改革をする方法を市原市には考えてほしいものです。市民に対し、今のゴミ政策を説明するだけなら、私は絶対反対です。
増茂誠二
参考文献
- 山谷修作(2011)『家庭ごみ有料化の政策効果研究』科研費研究成果報告書
- OECD (2006). Cost-effective waste management policies