8月。ほぼ1か月かけて、

私と兄夫婦で空っぽにした実家は、

予定より1か月遅れて、

来月15日取り壊すことになった。

 

これで。ほんとにほんとに、

全部なくなるんだなあ。

 

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近所の猫さんたちの「溜まり場」になってたけど、

それもなくなるね。

 

出しても、出しても、

出てくる、出てくる。

 

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なんと!母が新婚旅行の時に被ってた帽子!

 

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私が生まれた日から2歳くらいまでの写真アルバム。

兄の分も1冊まるっとありました。

 

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これ、ほんの一部です。

実家滞在中、私のスケジュールは「ゴミ回収日」優先!!

 

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文学全集に美術書。あまりに重たくて、どこも引き取ってくれなくて、

半泣きになってましたww。

 

リサイクルごみの日に、近所のおばちゃん、おっちゃんと出してたら、

ぜーんぶ引き取ってくれる回収業者のおじさんが通りかかり、

全部もっていってくれました!!神さま~!!って思ったよ^^

 

横浜に戻る前日。

近所のおばちゃん達と立ち話してたら、

「そりゃ、夫婦どっちかの遺したもんはな、

捨てられへんもんやで」

と言われ。

 

母方のおばちゃんに報告かねて電話したら、

 

「お父さん(私の父)が

お母さん(私の母)のもん捨てられへんかったんは、

ずーっと愛情あったからやで。」

と言われ。

 

なるほどなあ、、そんなもんなんかもなあ、、

とぼんやり思っておりました。

 

そして先日。
らんちゃんの記事を読んだとき、
あ~、、、そうか。
お父さんは、物が捨てられへんかったん、
違うんや、、、
と、はっきり腑に落ちたのでした。
 
 
小学生になった長女のふうちゃん。
小さかったころのふうちゃんの服を、
ずっと捨てられなかったらんちゃん。
 

じゃあ一体私は

何を捨てられないんだろうと思ったら

 

「ふうと過ごした幸せな日々」

 

が、捨てられなかったの。知らなんだ。

らんちゃんの言葉読んで納得。
 
父が捨てられなかったのは、
母と過ごした幸せな日々。
 
家族で過ごした幸せな日々。
 
ものすごーく腑に落ちた。
 

今日は、ふうの服を捨てました。

思いの外、捨て難くて、

ああこれを捨てるのだねと思いつつ

重くて重くて重くて、泣きそうでした。

 

このらんちゃんの言葉を読んだとき、

私も思い出しました。

 

手渡された時、

めちゃめちゃ重たかったこちら。

 
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母が1歳の頃受けた予防接種の証明書。
見つけてくれたのは兄の嫁さん(義理姉)。
「なんでやろ。半分燃えてんねんなあ」と言われ、
 
これ!!神戸の空襲や!
お母さんたちの家が焼けたとき燃えたんや!
と思わず言うてしまいました。
 
これを焼け跡から拾い上げたおばあちゃんの思い。
ず~っと持ち続けた母の思い。
 
そんなんがずっと残ってて、
重たい重たい紙切れでした。
 
「これ、まかせるわ」と兄夫婦に丸投げされたものの、
どうしていいかわからず。
 
そうや。一度、元の場所に還してあげよ。
と思いつき、お盆の日に、この住所の場所へ行き。
 
そやけど、これ。
捨てるのは違うし、、どないしょ?
と考え、思いつかないので、
 
「おばあちゃん、このあとこれ、どうしたらいい?」
 
と聞いたら、
 
「生田さん」
 
とふっと浮かんで、
生田神社へ行きました。
 
知らんかってんけど。
境内には、母たちの家が焼けた同じ日に燃えて、
そのあと蘇ったご神木がありました。
 
 
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すっかり軽くなったこの紙。
母方のおばちゃんに話したら、
「それ、見てみたい」と言われ、
次に会うときまで、私が預かっておくことにしました。
 
もうこれで、おしまいやな!!と思った、
お盆の後。
 
お仏壇置いていた和室の押し入れの
小さな書類入れ箪笥。
その奥から出てきましたよ、
 
百科事典20冊より、
文学全集30冊より
重たいこちら。
 
 

母の家計簿兼日記。
20年分!!!!
 
これは、さすがに、溶解処分にしようと思い、
検索して見つけた名古屋の業者さんへ送ることにしました。
 
梱包しながら、ぱらぱら、数冊だけページをめくると、
時々手が止まり。
 
そこには、大人になった私に伝えたかったのかもなあ、
という言葉がありました。
 
ページを開けるの、躊躇ったけど、
最後に母の思いを知れたのはよかった。
 
ず~っと残っていた母の思い、
ようやく最後に捨てられました。
 
母がなくなって25年。
実家ができてから48年。
 
父と母が毎日かさねてきた、
しあわせな日々。
そうは思えんかった時間ww。
 
捨てられなかったその日々を
ぜんぶぜんぶ、還すことができたなあ。
 
人生のなかでの、
一度きりのおっきなしごと。
 
人生のなかで、
いっちばん暑かった夏やったけどww。
 
大事なおしごと、
兄と、うちら家族と一緒に
終えられてよかったなと振り返ることができた、
お彼岸でした。