人は生きている限り、決して煩悩をなくすことは
出来ません。

だから、本当の善を行うことは出来ないのです。

だからこそ阿弥陀如来さまは、

『自分は他の仏が見捨てたような者も
全員必ず救うのだ』

とご自身に誓われたのです。



さて、阿弥陀さまは私たち人間を
具体的に「どのようにして」救うとされたのでしょうか。

ただ、やりたい放題、好き勝手に生きているだけで
助けてもらえるのでしょうか?

そんな都合が良い話はなさそうです。

阿弥陀さまは、このように仰っていました。

『私の浄土に生まれたいと思って、
諸々の善を行うように努力しなさい』


と。

「自分が出来る善を行いなさい」というところが
大切です。

私たちが仏さまと同じ「大きな慈悲」を行うことが
出来ない理由。

それは、私たちは誰しも自分が一番大切なので、
自分が大変なときには、我が身を助けることが精一杯で、
他人に構っていられなくなるから。

善を行うことの難しさに直面するとき、
私たちは自分の心の狭さや傲慢さなどに向き合わされ、
結果的に謙虚さを学ぶことになります。