日経ビジネスで取り上げていただきました | 毎度おおきにホーチミン。

日経ビジネスで取り上げていただきました

日経ビジネスオンラインで取り上げていただきました。
↓↓↓
「アジアで起業」第2次ブーム到来
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20110912/222585/?P=1


先月香港支局の熊野さんに取材にきていただき、

9月5日号の本誌「出稼ぎのススメ」 の一部で掲載されるかもしれないと伺っていたのですが

やはり思っていた通り、記事としての掲載は見送りとなってしまいました。

そうなるだろうなぁ…と自覚はしていたものの、自身の力不足を改めて実感し

実はがっくりとして、まだまだこれから頑張ろうと思っていたところだったのですが、

日経ビジネスオンラインで取り上げていただいていました…!

逆に驚きでびっくり。



もちろん「日経ビジネスオンライン」ですので、

ビジネスとしての視点での特集で、レストランの事だけでなく

チーズ事業のことなども記事として取り上げて頂くことができたので

これで少しは起業家としての第一歩を踏み出している!と胸を張って言える気がする事が嬉しいです。

(ちなみにレストランでは、ピザも焼かない、サーブも出来ない、何も出来ないオーナーとして苛められています。苦笑)



現状はもちろんまだまだですが、

まずは年商100億円を出せる会社になることを本気で目指し

これからも色々と仕込んでおります。

その先のその先にはもっともっと大きな目標もありますが、

まずは具体的に数字で実績を残さなければ…と。



とはいえ、「まずは」の目標ももちろん現状で考えると大きなもので

そこへ向かって今は日々、地面を這いずり回るようにメンバー全員で

泥臭く頑張っているという現状です。

日本人メンバー、べトナム人メンバーはもちろん、

レストランにお越し頂けたお客様だけではなく

本当に多くの方々に支えられて毎日を生きているなぁと実感します。

感謝してもしきれません。


これはもう、ことあるごとに呪文のように唱えておりますが

早く皆さんに、どんな形であれ恩返しができるように、頑張ります。





【追記 2011/9/30】
日経ビジネスオンラインにログインできず記事の続きが読めないとのお声をいただいたので、
以下に記事全文を記載させていただきます。

------------------------------------------------------
「アジアで起業」第2次ブーム到来
~隙間だらけの市場に打って出る~

熊野 信一郎  【プロフィール】
2011年9月15日(木) 

 「若者の内向き志向」という表現をよく目にするようになった。
ハーバード大への留学生が減った、海外旅行へ行かなくなった、などの現象を通じ語られるものだ。
ある総合商社の役員から「海外赴任を敬遠する若手が増えている」という愚痴も聞いたことがあるから、
そうした傾向があるのも事実だろう。

 ただこの「内向き志向」というフレーズを聞くたびに、本当にそうなのだろうか、と感じる。
中国やアジアには、日本を飛び出して働いている数多くの日本人がいる。
それも企業の駐在員だけでなく、自ら会社を起こしたり、現地企業の社員として働く20代~30代が増えているように思えるからだ。

 ベトナムで出会ったある男性もその1人だ。
 
 ホーチミンの中心部、レタントン通りから1本裏手に入った路地にこの5月、あるピザ屋がオープンした。
名前は「4P's」。本格的なナポリピザを売りにする店だ。
オープン間もないにもかかわらず、現地在住の日本人や外国人、そしてベトナム人の間で話題となり、
世界的な旅行情報サイト「トリップアドバイザー(tripadvisor)」では
ホーチミンのレストランの中で1位に評価されている。


毎度おおきにホーチミン。
ベトナム・ホーチミンでピザ屋をオープンさせた益子陽介氏。
ピザ作りで最も重要な窯も仲間と一緒に自ら設計した



 オーナーの益子陽介氏は32歳。独立前はサイバーエージェントの子会社、
サイバーエージェント・ベンチャーズで働いていた。
ホーチミンにある同社のベトナム事務所に2008年に赴任後、数多くの投資案件を発掘した実績を持つ。

 益子氏が会社を辞めたのは2010年8月。起業は以前からの目標だったが、ピザ屋の経営が益子氏の目的ではなかった。子供が楽しみながら学べる「エデュテイメント」施設を作ること。そしてそれをアジア各国に展開すること。それが最終ゴールだ。

 とはいえ教育分野はまったくの素人。何から出発すべきかを考えた結果が、ナポリピザの店だった。
ベトナム最大の都市であるホーチミンには、本格的な窯で焼いたナポリ本場の味を再現するピザ屋はなかった。ニッチではあるが、競争がないいわゆる「ブルーオーシャン」と呼ばれる市場があった。

 ベンチャーキャピタリストだった益子氏は多くの経営者と接し、
成功するベンチャー企業の条件を肌で感じ取っていた。「成長市場でビジネスをすること」。
単純であるが、これは日本では難しい。

 日本を含め先進国では、どんな市場であれ多くのプレーヤーが厳しい競争を繰り広げている。
よほど独自性のある技術力かビジネスモデルでもなければ、成功は難しい。
しかしアジアに目を転じると、プレーヤーが存在しない市場が山のようにある。
いかにそのすき間を見つけて早く飛び込むかだ。


起業のメッカは中国からアジア全体に


 益子氏は、ナポリピザにそのすき間を見出した。とはいえ、ホーチミンにもレストランは無数にある。
支持されるためには、手頃な価格が欠かせない。カギはモッツァレラチーズだった。
日本でもベトナムでも、良質なモッツァレラチーズは大半がイタリアからの輸入品。
それを使えばピザも自ずと高くなる。
益子氏はベトナム産モッツアレラチーズを作ることが成功の条件だと信じ、
水牛を飼育する酪農家や農業大学を回った。

 独自に調達した水牛乳を原料に作ったチーズはレストランのピザに使うだけでなく、外販もする。
近くにある5ツ星ホテル、市内の高級レストランへの外販も始めた。
口蹄疫の影響で国産モッツァレラチーズが壊滅状態にある日本への輸出も準備を始めている。

 チーズの次に狙うのは有機野菜だ。ベトナムではまだ組織的に有機野菜を作る農家がほとんどない。
一方、ベトナムでも食への安全の意識は高まっており、ニーズは高まっている。
トマトなど店舗で使う野菜を自ら栽培できるようにするため、提携する農家を探している最中だ。

 益子氏は飲食店経営の経験もなければ、チーズ作りの知識もなかった。
インターネット上の情報や日本にいる職人などから知識を仕入れ、
店で働く日本人スタッフと共に試行錯誤しながら作り方を学んだ。
マーケティングは得意のインターネットに特化し、
フェースブックなどを通じてファンを拡大する戦略が功を奏している。

 目標とする教育関係のビジネスへの足がかりとして、近所の幼稚園の児童を店に呼び、
ピザやチーズ作りを通じ食への関心を持ってもらうためのイベントを実施。
まだまだゴールまでは遠い道のりではあるが、一歩づつ前進している。

 と、やや長くなったが、アジアで起業する若手経営者の一例を紹介した。
こうした事例のメッカは、2~3年前までは中国だった。
人件費の安さを活用した製造業やソフトウェア開発の受託。
増加する日本人需要を狙った飲食店やサービス業。ありとあらゆる分野で、日本人経営が存在する。
1990年代以降、女性を中心に続いていた海外就職ブームも含め、「アジアで起業、第1次ブーム」と呼べるだろう。
そしてあえて今を「第2次ブーム」とするならば、その特徴は多様化だ。
まず地域の分散。中国は一気に経済成長を遂げた結果、競争は激しくなり、起業コストも高くなった。
ベトナムやインドネシアのような発展途上の国ほど「すき間」が多く残り、投資効率も高い。
カンボジアのプノンペンでも、バングラデシュのダッカでも、
ありとあらゆる都市で日本人による起業ストーリーが存在する。

 さらに業種の分散もある。各国で内需が拡大していることにより、日本や在住日本人向けだけでなく、その地の一般消費者をターゲットとする商売にもチャンスが拡大している。

 さらに第2次ブームの特徴として、海外で戦う起業家間の連帯が強くなっていることも挙げられるかもしれない。フェースブックなどのソーシャルサイトでのつながりによって、業種や国が違っても情報交換することができる。こうした有形無形の起業家ネットワークは、次の挑戦者にとっての道標にもなる。

 国が苦境にある時、必ず外に飛び出し、チャンスを掴む人間が現れる。そして外から、故郷となった国を支える。成長が止まりつつある日本にアジアの活力をもたらしてくれる挑戦者を応援したい。
------------------------------------------------------