易きに流れない家づくりを2 | 東急沿線に手刻みで国産材(檜)の注文住宅をつくる:神奈川県横浜市川崎市の建築会社、増田林業のブログ

東急沿線に手刻みで国産材(檜)の注文住宅をつくる:神奈川県横浜市川崎市の建築会社、増田林業のブログ

注文住宅は一番高い買い物なのに、工場生産でいいんですか?東横線、田園都市線、横浜市青葉区、都筑区、港北区、港北ニュータウンで国産材(檜)で注文住宅を建てたい人に家づくりの秘訣を教えます。

パネル直張りがもたらす問題点(2010年11月11日付記述 以降述べてきました)を解決するには、

私は『パネルに耐力を求めず、本来の構造体自身で制震性のある強い構造を造る』ことだと思っています。
以下、私が実践している、強くて長持ちする構造の工夫をご紹介します。
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↑木造軸組工法の骨組み 当社施工現場(長期優良住宅適合

このことは築1300年の五重塔から、超高層ビル。
東京タワー・ベイブリッジ、最新のスカイツリーも一緒です。
決してパネルで外力に対抗しようとはしていません。

パネルに頼らないことで、木造軸組工法本来の、壁体内に通気のスペースを確保する仕組みを作れます。

専門的になりますが、
・外壁には柱の外側に外部胴縁(ヨコ木)と杉ラス板(タテ木)を1枚1枚スノコの様に取りつけます。
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※内部胴縁はまだついていない状態です

・外壁の柱室内側には、内部胴縁(ヨコ木)をつけてから不燃化の為の耐火ボードをビス止めすることにより、柱の内外にスペースが生まれます。
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【通気可能な外壁下地「治郎張り」
又、上下階の間の通気層は2階構造梁を彫り込んで2階根太を取付け2階床板を構造体より浮かせることにより確保しています。
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2階根太や火打ち梁を彫り込み取り付けることも大変手間がかかりますが、私はこれを長寿命住宅の為に実践しています。
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しかし昨今の多くの建築現場ではカンタンに床の耐力数値を生み出せるパネル(厚さ28 幅910×910程)のみを梁組に直付けしているのが現状です。

長期優良住宅でも、検査側が木組み構造を熟知していないためか、認定基準においてパネルでの設計・施工が有利であることは、残念で、改善すべきことです。

手早く、ローコストではありますが、これでは上下階の通気は阻害されます。


外壁の壁体内や床面、そして屋根面と棟(屋根の頂上部)に通気スペースを持たせることで構造体内に入り込む湿気を無理なく排出する機能が生まれるのです。
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夏季の湿気はもとより、冬季の壁内に入り込む水蒸気を屋外へスムーズに排出する構造。
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家を長持ちさせるための方法として『壁内通気』がいかに重要か知って頂きたいと思っています。

壁内に空気を通わせても、高性能な断熱材と、断熱型サッシ・ガラスを用いて冬を暖かく過ごせます。
夏は、屋根面に遮熱用断熱材と通気層、棟換気を設ければ2階も涼しく、快適となります。

新築ご計画中の施主様が27年後に再び建替えを計画しなくてすむように!

末永く住み続けて頂くためには、高強度コンクリートで基礎を造り、廻りをモルタルで2重に保護してあげれば良いと思います。50年、60年というスパンで考えると、木よりもコンクリートの劣化が懸念されるからです。


通気のできた木材には白アリ被害も出ません。

劣化もしません。

劣化するどころか、だんだん強度を増し、自然木が最高強度に達するのは山から切り出してから徐々に乾燥が進み、ひび割れが多く出た、100年以上先になります。

(自然木はヒビ割れた材の方が、相対的に強い。=林業試験場の破壊実験にて立証)

もっと詳しく木の家の通気構造を見る