警察委員会で歓楽街対策について質問 | ますだ裕二「脚下照顧」オフィシャルブログ

警察委員会で歓楽街対策について質問

こんにちは。

ますだ裕二です。


6月議会警察委員会において、歓楽街対策について質問させていただきました。



質疑応答は以下の通りです。


(ますだ)

東京都が、広告トラックの走行に対し「屋外広告物」条例の規制をかけ、都内ナンバーのみならず他府県ナンバーの許可のない広告トラックやLEDビジョン等の映像を映し出すトラックの走行を禁止した。


このような流れを受け、都内ナンバーならびに、首都圏近隣の広告トラックが愛知県にも流入し、とくに、名古屋市内には広告トラックが増加傾向であるということから、名古屋市でも住民アンケートを実施するなど何らかの規制を検討するような動きがあると聞き及んでいる。


そんな、広告トラック業者の方々から話を聞かせていただいてわかったことは、広告トラック業者は設備投資にかなりお金をかけていることから、一度、トラックを購入した業者は、たくさんの仕事を受けなければならない実情があるとのことは理解している。


しかし、いま問題となっているのは、青少年育成や社会モラルに悪影響を及ぼしかねない広告も存在すると言うことである。


それは、ホストクラブ等の風俗営業を必要とする広告トラックである。ホストクラブ等の広告トラックには、今月の売り上げ何千万円、何週間連続売上NO1などとする、社会問題となっているホストクラブの売掛金をイメージするような広告が目立つ。


広告トラック業者に、実情をお伺いすると、売り上げがよかったホストに対してのご褒美としてお店側が走らせているケースもあるとのことであった。


なにが申し上げたいかというと、改正風営法が先週6月28日に一部施行され、ホストクラブの色恋営業が禁止されることとなった。


また、風営法では、「風俗営業」に該当する営業の広告に関して「清浄な風俗環境を害する恐れがある方法で広告又は宣伝をしてはならない」という規制を設けている。


改正風営法をふまえ、ホストクラブをはじめとした風俗営業に関する広告トラックを規制することができるのか伺う。


(保安課長答弁要旨) 

風俗営業に関する広告トラックの期制についてお答えいたします。
はじめに風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律いわゆる風営法の改正帳要についてご蔵明いたします。


今回の風営法の改正は、いわゆるホストクラブにおいて売掛金を巡り、女性客が性風俗店での勤務や売春を余儀なくされる事案が多発し、社会問題となったことを背景に、ホストクラブ等の接待飲食営業を営む者の遵守事項や禁止行為、性風俗店によるスカウトバックの禁止等が新たに規定されたものです。


風俗営業に関する広告及び宣伝につきましては、委員お示しのとおり、風営法第 16条で営業所周辺における清浄な風俗環境を害するおそれのある方法による広告又は宣伝をしてはならないと規定され、広告トラックも規制の対象となっております。


規制される広告内容としましては、風営法の解釈運用基準において定められており、風営法の改正により、接客従業者の指名数、売上額等の営業成績や役職を殊更に強調するなど著しく客の遊興若しくは飲食をする意欲をそそり、又は接客従業者間に過度な競争意識を生じさせ、営業に関する違法行為を助長するような歓楽的・亭楽的雰囲気を過度に醸し出すものも規制の対象となりました。


従いまして、委員お示しの「売り上げ何千万」や「売り上げNo.1」などと掲げ、営業所周辺において走行する広告トラックにつきましては、新たに規制対象となると考えております。



(ますだ)

答弁のように、新たな改正風営法では色恋営業を禁止するなどの項目が設けられているとのことであるが、その法律の実効性を上げるためにも、愛知県としても何らかの対策を講じていく必要がある。


たとえば、広告トラックに書かれている「売上00か月連続ナンバーワン」や「今月売上数千万円達成」という表現は、先ほど答弁にあった接客従業者の指名数、売上額等の営業成績等を強調するなど営業に関する違法行為を助長する表現に該当すると思われる。


そこで、改正風営法をふまえ、ホストクラブをはじめとした風俗営業に関する広告トラックに対してどのような取り組みを推進していくのか伺う。


(保安課長答弁要旨)

広告トラックに対する県警察の狼細についてお答えいたします。


県警察では、悪質なホストクラブが社会問題化していることを受け、ホストクラブ等に対する取締りを強化しているところでございます。


広告トラックや営業所外にある看板等の広告・宣伝につきましては、ホストクラブ等の接待飲食店における違法行為を助長するおそれがあるものとして、改正風営法に基づき、厳正な対応を徹底してまいります。



(ますだ)

つぎに、歓楽街における客引きやぼったくりの状況について聞いていきたいと思う。


警察委員会の所管事項説明の時にも、令和7年愛知県警察重要課題として、繁華街・歓楽街の安全安心の確保に向けた総合対策の推進を行なうと説明があった。


現在の錦の状況をお伝えすると、朝の7時に錦のまちを歩いてみると夜の状況が安易に想像できる。


錦の交差点にある花壇には、客引きが残していったであろうお酒の缶やビン、吸い殻が山のように残されている。


こうした中、過日の読売新聞では、コロナ禍以降ぼったくり相談急増という記事が目に入ってきた。率直に感じていることは、コロナが明けて新しいお店が増える一方、比例するかのように客引きも増加し、現在では、ここ数年で一番ひどいように感じている。


まずは、栄地区におけるぼったくりの相談件数の推移と、客引きとの関係について伺う。


(保安課長答弁要旨)

ぼったくり相談件数の推移及び客引きとの関係についてお答えいたします。


栄地区における高額料金請求トラブル、いわゆるぼったくりに関する相談件数につきましては、2022年中 22件であったのに対し、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和措置等が行われた 2023 年以降増加し、2023年中は127件、2024年中は 147件、そして本年5月末現在で 119件の相談を受理しております。


ぼったくりと客引きの関係につきましては、ぼったくり相談の約9割が客引きの案内先店舗における相談となっております。



(ますだ)

錦三丁目地区の都市景観をよくする会、錦三商店街協同組合、愛知県社交飲食業協会などから、急増する客引きを取り締まってほしいといった要望が寄せられている。


しかし、名古屋市客引き条例の運用状況も踏まえながら、運用の課題やこれからの対策を総合的に検討していかなければならないと思う。


ここ数年、ずっと同じような議論を繰り返しているが、人海戦術による取り締まりにも限界があり、どうしてもいたちごっこのようになってしまっている原状もある。


こうした中、神奈川県警が迷惑防止条例を改正し、居酒屋やカラオケ店等も迷惑行為の対象に含むなど条例改正をおこない、抑止力につながるような対策に取り組み始めている自治体もある。


アジア・アジアパラ競技大会を来年に控え、栄地区歓楽街において客引きやぼったくりに対する取り締まりを強化する必要があると考えるが、どのように取り組んでいかれるのか伺う。


(生活安全総務課長答弁要旨)

アジア.アジアパラ競技大会に向けた栄地区歓楽街における県警察の取組についてお答えいたします。


栄地区歓楽街におきましては、暴力団や匿名€流動型犯罪グループが関与する違法風俗営業がそれらの資金源となっている実態がうかがわれるほか、違法広告物、違法駐車等が後を絶たず、少年い集や人身取引事犯の温床にもなりかねない状況でございます。


また、先ほど保安課長が答弁いたしましたとおり、客引きの案内先店舗におけるぼったくり相談も増加しておりますことから歓楽街の環境浄化は喫緊の課題と考えております。


こうした状況を踏まえ、県警察では、客引きやぼったくり、違法駐車等の取締り、違法風俗店が入居するビルオーナーへの安全なまちづくり条例に基づく行政指導などの諸対策を推進しているところでございます。


今後、アジア・アジアパラ競技大会の開催により、国内外からの来街者が増加することが予想されますことから、これまでの対策を一層強化するとともに、警察官を集中的に運用するなどして県警察を挙げた総合的な対策を推進するほか、自治会や地元商店街の方々などと連携した取組により、歓楽街の安全安心の確保に努めてまいります。


(ますだ)

最初の広告トラックの質問や、最後の客引きの問題は全く別物かと思われているが、歓楽街で起こっている問題はすべてがリンクしていることから、歓楽街対策は総合的(面として)に考えていかなければならない問題であると思う。


アジア・アジアパラ競技大会を目前に、国内外から多くの観光客がこの地域に来られることが予想される中で、多くの人が安心して利用できる歓楽街にしていくことがアジア・アジアパラ競技大会のレガシー継承にもつながると思う。


人海戦術による取り締まりは必要であるが、他の事案も抱えている多忙な署であることは理解している。


これは要望にとどめておくが、県条例を運用していこうと思うと警察官による取り締まりが必要なため、どうしても人の手が必要になってしまう。


常に、錦だけを取り締まるということは難しいため、条例改正や罰則強化のみならず、抑止力につながることは進めていっていただきたいと思う。


たとえば、歓楽街に設置されているスピーカーつきの防犯カメラを活用するのも一つの手であると思うので、積極的な活用を要望する。