指定難病に対する愛知県の取り組み
こんにちは。
ますだ裕二です。
今日は、愛知県難病団体連合会様から、自民党県議団に対し、難病患者が受診できる医院の情報や支援策にワンストップで繋げることのできるような、ポータルサイト構築の要望をいただきました。
午後からの福祉医療委員会で質問させていただき、県当局よりポータルサイト構築に前向きな答弁をいただきました。
福祉医療委員会 (令和3年11月議会) 議事録
【ますだ委員】
難病の定義は、難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)では①発病の機構が明らかではない②治療方法が確立されていない③希少な疾病である④長期の療養を必要とするものを難病と定義し、患者数が人口の約0.1%程度に達しないこと及び客観的な診断基準が定まっていないものを指定難病として医療費助成の対象としている。
最近では、指定難病の疾患も追加され、それに伴い重症の難病患者が受給される特定医療費を受けられる方も増加していると思われる。
2015年1月に施行された難病法に基づく特定医療費について、対象となる疾患や受給者数の推移についてお伺いする。
【健康対策課長】
特定医療費の対象疾患は、2015年1月にパーキンソン病など110疾患が指定難病に指定された。2015年7月には306疾患に拡大し、その後も追加がされ、現在は、338疾患が対象となっている。
県内の受給者数の推移は、2014年度末に4万2千65人だったが、2019年度末には、4万3千260人に、2020年度末には、4万8千479人と増加している。
【ますだ委員】
疾患数や受給者数は、増加傾向にあることがわかった。
私の知り合いに、当初はおなかの調子が悪いことから定期的に病院にかかっていたにも関わらず、クローン病と診断されるまでに数年かかった方もみえる。私の知り合いのように、なかなか適した病院を見つけられない場合があり、難病を受診し、診療してもらえる病院を見つけることが重要と考える。
本県の難病の医療提供体制について伺う。また、難病患者をどのように必要な医療に繋げているのか。
【健康対策課長】
本県の難病医療提供体制は、難病患者に対し良質かつ適切な医療が確保できるよう、国の指針に基づき、県内の医療機関の連携による難病医療ネットワークを構築している。
難病医療ネットワークは、愛知医科大学病院と名古屋大学医学部附属病院を難病診療連携拠点病院として、名古屋医療センターを始めとする14カ所の病院を難病医療協力病院として指定し、県内の一般病院や、診療所と連携して診断、治療等を行っている。
難病患者を必要な医療に繋げるため、患者の相談を受け、必要に応じて関係機関に紹介したり、医療機関からの相談を調整したりする難病診療連携コーディネーターや難病診療カウンセラーを愛知医科大学病院に配置している。
【ますだ委員】
難病の場合は、指定難病と診断されてから初めて医療費助成が受けられる制度であり、診断されるまでは特定の支援が受けられない。私の知り合いもクローン病と診断されるまでの時間を要したこともあり、支援を受けられるまでに数年かかった。その為、早期に指定難病と診断できるような支援体制の構築が急務であり、また、専門的な治療が受けられる病院の情報配信が必要となってくると考える。
2017年4月に厚労省から各都道府県に対し「都道府県における地域の実情に応じた難病の医療提供体制の構築について」が通知された。この通知では、都道府県の難病医療体制に関する情報は、住民に分かりやすい形で公表し、その進捗状況を周知する必要がある。また各医療機関が診療可能な情報を集約し、難病情報センター、都道府県のホームページ等を通じて、住民にわかりやすい形で提供することが望ましいとされている。すでに大阪府、兵庫県、神奈川県では、それに呼応する形でポータルサイトを構築し、県が運用をしている。
本日午前中に愛知県難病団体連合会からも、自民党愛知県議員団に要望があった。 難病患者が必要な情報にワンストップでたどり着けるようなポータルサイトが愛知県にも必要かと思うが、愛知県としての考えを伺う。
【健康対策課長】
難病の疑いのある方、あるいは難病の患者が、必要な情報を迅速に得られることは、たいへん重要であると認識している。
県では、難病法に基づく特定医療費助成制度、指定医と指定医療機関、難病診療連携拠点病院を始めとする難病医療提供体制などについて、ウェブページで公開している。
愛知県医師会の難病相談室が行う医師や医療ソーシャルワーカーによる療養相談等の情報は、愛知県医師会がウェブページに掲載するなど、各関係機関がそれぞれ難病に関する情報を発信している。
こうした情報は、各関係機関の所管に応じた、詳細な内容が発信できる一方で、情報が散らばり、必要としている情報を得るまでに時間を要することと考える。
県としては、県や関係機関が提供している難病に関する情報を集約したものをポータルサイトとして、県のウェブページに掲載できるよう努めていきたいと考えている。
【ますだ委員】
ポータルサイトを立ち上げることに一定の御理解いただけたと思う。ポータルサイトを立ち上げた後は、情報が更新されていくと思うので、常に関係機関から情報収集を行い、サイトの充実にご尽力していただきたい。
翌日の新聞でも取り上げていただきました。
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