ピラティスの歴史を辿るとアメリカ・ニューヨークにスタジオができたころ、

戦後ということもありピラティスを取り入れる人は、自身の体が資本なパフォーマーやダンサーたちでした。

そのためピラティスはダンサーたちの間で広がりをみせ、そこから一般の方にも広がって行ったと言われています。

 

ではなぜピラティスがパフォーマーやダンサーの中で広がっていったのでしょうか?

 




⑴「軸を伸長させて使う」ピラティスの特徴

 

ピラティスの動きの基本は、筋肉を短く縮めることで鍛えるのではなく、負荷に対して筋肉を出来る限り縮めず長い状態を保ちコントロールしながらそのサポート力や筋持久力そして筋力を高めていきます。
ピラティスの最大の特徴は、体幹の安定を築きその上で四肢を長くそして強く柔軟に鍛え、身体の様々な関節の可動域を広げと動きのコーディネーションを高めること。その特徴そのものがバレエやダンスの動きに求められる要素になります。

 

 

⑵「鍛える」ことで得られる「柔軟性」

 

ピラティスは、一つ一つの小さな筋肉を意識しながらゆっくりと動かしていき、細かい筋肉を鍛えていきます。

背骨の周りの筋肉もより柔らかく細かく動くようになり、そのことによって踊る際のしなやかな背中の動きがつくられます。

背骨や骨盤、そしてその周辺の筋肉を意識しながら動くことができれば、動きの正確性も向上し、関節可動域も広がります。その結果、全体的に体の柔軟性が高まることに繋がるのです。

 

⑶身体に意識を向け、身体をコントロールする習慣づけ

 

ピラティスでは、自らの身体を内観し、正しい姿勢すなわち「ニュートラルポジション」を見つけることが大切です。程よくリラックスしながら背骨と首が自然なアーチを描き、骨盤と筋肉のバランスがとれた状態です。姿勢がゆがむ原因は筋力不足。

自分の骨の正確な位置を知るとともに、筋肉がバランスよく発達していなければ綺麗に立つことはできません。

ピラティスは筋力の不均衡も改善させると言われているエクササイズのため、身体のパーツを正しく動かすボディコントロールもピラティスによって学ぶことができます。その習慣こそが踊りのテクニック向上につながります。

 




 

このようにピラティスはバレエに必要な要素がたくさん盛り込まれたメソッドだったため、ダンサーたちの間で広がり現在も多くの人に取り入れられているトレーニングの一つとなったと考えられます。

 

ピラティスは劇的に筋力アップやシェイプアップにつながるトレーニングではないですが、長期的に考えるとバレエに不可欠な要素がたくさんあります。

まずは10回は継続してピラティスのレッスンを受けてみること。30回を超えてくると少しずつ変化を体感できる?!