筋肉は、筋繊維という細長い細胞を無数に束ねたもののこと。
筋繊維にはアクチンとミオシンが交互に重なるサルコメアというユニットが一列に連なる筋原繊維がつまっています。
運動神経から信号が伝わるとアクチンとミオシンの間に滑りこみ、サルコメアが一斉に短くなり、筋肉は収縮します。
信号が消えるとアクチンは元に戻り、筋肉を使わないとサルコメアが減り、筋原繊維が短くなるため、筋肉は硬くなります。

また特定の筋肉に負担が集中するとサルコメアがフリーズし、硬くなります。
そこでストレッチをすると柔らかくなるのでしょうか?
ストレッチを続けると筋肉が伸びやすくなるのは、サルコメアの数が追加されることで筋原繊維が長くなるため。
筋肉の長さ自体は変わらず、筋原繊維が長くなると柔軟性も上がり、関節可動域も広がります。
また筋肉には硬くなりやすい筋肉と弱くなりやすい筋肉があります。
硬くなりやすい筋肉は姿勢に関わる筋肉で多くが2つの関節を動かす2関節筋。
(僧帽筋上部、脊柱起立筋、大腿直筋、ハムストリングス、腸腰筋、大腿筋膜張筋、梨状筋、ヒラメ筋など)
弱くなりやすい筋肉は対照的な働きをする拮抗筋。
(僧帽筋下部、菱形筋、前鋸筋、腹筋群、大臀筋、中臀筋、前脛骨筋など)
ストレッチと並行して弱くなりやすい筋肉に適度な抵抗をかけて鍛えることで、踊りに使える柔軟性を手に入れることができます。
柔軟性が必要=ストレッチと考えがちですが、ストレッチだけでは踊りに必要な柔軟性を手に入れることはできません。
ピラティスやマスターストレッチ のように適度に筋肉に働きかけながら可動性を広げていくトレーニングを行うことで、踊りに活かせる柔軟性を手に入れましょう!