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Remarks

$gravestone
「Innocent」 2008
ドイツのインダストリアルデスメタルバンド Cypecore の1stアルバム。
身構える必要はございません。後ろでやんわり鳴っているキーボードやリベット打ちスネア、製造フロー的なバスドラなんぞが(なんかもう無法状態)インダストリアルな質感を与えているが、メロデスとして聴いてもなかなかいけます。基本はガッチンバッツンしたミドルテンポの展開ですが盛り上げ方が上手い。

1.「Intro」
 マシンテイストを織り交ぜたシンフォニックなイントロ。
2.「Mission」
 もやっとしたキーボードで幕開け。適度な疾走を交えつつ、ガシンガシンと確実に進行していく。ギターソロが良い感じ。
3.「Everdying」 Good!
 ややっ!疾走曲。リフは普通だが骨太な演奏と力強い展開がカッコイイじゃないか!
4.「...And Death Was Nothing To Him」
 クリーンギターの光沢ある響きがよろしいですね。静と動のメリハリがハッキリした曲。パワフルだが哀感漂うサビが魅力的。
5.「Final Hour」
 工場的と言うかテクノロジー的と言うか、機械的で角ばった印象を受ける。バスドラの刻みが心地良い。
6.「Signs」
 前曲の続きみたいな曲だがギターが良い仕事をしており、フックとなる部分が多い。後半の盛り上がりも見事。
7.「Innocent」
 ちょっと古臭いクリーンギターに青春させて頂きました。
8.「Something Inside」
 昔懐かしいトレモロとコラボさせてみましたってか。これはこれでアリかもしれない。
9.「The Origin Of Hate」 Good!
 おっ、これはなかなかアグレッシブ。全体的に前へ競り出す様な情念が感じられる。途中、ふっと明りが消えた様に静かになるのが印象的。
10.「Control Yourself」
 他の曲よりやや暴れさせている。終盤の攻勢は圧倒的。
11.「Distraction」
 最後は真っ当なメロデス。コレと言う部分は無いが、例によって出来は良い。
12.「Outro」
 全曲通して後ろで頑張っていたキーボードがここでは主役。この輪郭のぼやけたもや~っとした感じは結構好きです。

キラーと成り得る部分は無いが、完成度の高い楽曲で唸らせる実力派。インダストリアル好きもそうでない方も聴く価値あり。

「Signs」
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「To The Edge Of Reality」 2008
スイスのメロデスバンド Dreamshade の5曲入りEP。
二週間後にフルアルバムの発売が控えているが、このEPだけ聴いても期待は高まると言うものだ。キーボードをたっぷりと使ったお決まりのキラキラメロデスに新鮮味は無いが、そんな事はどうでも良い。軽やかに紡ぎだされる美旋律と流麗な曲展開の心地良いこと。装飾を施していても下地はしっかりとイエテボリメロデスの型にはまっているニクイ奴。まだこんな良いメロデスを作ることができる連中がいたのかと思うと嬉しくて堪らない。

1.「Our Buried Secrets」 Very Good!!
 静けさ漂う冒頭から軽やかにギターの入場。キーボードの華やかなステージの上で流れる様に踊ります。一曲目から既に名曲決定。
2.「Falling」 Very Good!!
 メランコリック。捨てどころが全く無いと言うか、常に良いメロディが流れ続けている。全くダレない曲運びの上手さにも脱帽。
3.「The Chosen One」 Good!
 ちょっと力強い冒頭に続きこりゃまたイエテボリメロデス好きを歓喜させるメインフレーズが!うーんそんなにサービスしなくてもいいのに。終盤でまた畳み掛けるのだから堪らない。
4.「Damned Visions」 Very Good!!
  天に昇るかのような輝く旋律の大洪水。曲が進めば進むほど扇情度が増していく!どこまで行くのだろうとさえ思ってしまう。君達は神になるつもりか(オーバーヒート状態
5.「Venom Of Life」 Good!!
 待ってましたの疾走曲!ギターとキーボードが織りなす怒涛のメロディ合戦。ただし暑苦しさは微塵もございません。引き際はあっさり。

音の軽さは如何ともし難いが、それを補って余りある曲の良さ。フルアルバムも楽しみだ。

「Our Buried Secrets」

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「Genesis To Nemesis」 2010
フロリダ州のデスブラックバンド Infernaeon の2nd。
スラッシーな初期ブラック寄りの演奏にキーボードでちょっと華を添えると言うコンセプトだと思うのだが、ぶっちゃけまだモノにしていないと言うか、煮え切らない印象。正直キーボードが邪魔に思える場面もあるのでもっと魅力的な使い方をしてくれ。ヴォーカルはなかなかドスの利いた歌唱で好きだが。

1.「Into The N.O.X.」
 ちょっとアラビア音階のミステリアスなイントロ曲。
2.「First Of The Fallen」
 キーボードのエキゾチックな旋律を主体にミドルテンポで進行。後半のギターソロなんかは聴き所だが、このバンドの色を体現した曲とは言い難い。2曲目に持ってくるべきではなかったのでは。
3.「Lilith Ave Satanas」 Good!
 さあここで本領発揮!攻撃的なリフの高速ギターで突進するパートがかなりカッコイイ。全体的に突っ走っておりナイスです。ここでも随所でギターソロが光る。
4.「Legacy Of Kane」
 荘厳な旋律の冒頭からブラストパートへ雪崩れ込み。なかなか魔界チックに出来ているんじゃないでしょうか。
5.「Ziasudra」
 ややメロデスっぽいギターとダークで冷たいキーボードが耳を惹く曲。
6.「Creeping Death (Metallica Cover)」
 いきなりメタリックになりやがったと思ったらMetallicaのカバーじゃん。骨太で意外と違和感が無い。
7.「The Scar Of David」
 今までよりもデスメタル分とスラッシーな質感が強い曲。ちょっと慌しくて良い。
8.「Immaculate Deception」
 前曲と似た感じなので連発はちょっと・・・初期デスメタル、キーボード入りって雰囲気は良いと思うんだが。
9.「Graven Image」 Good!
 これはなかなか良いですよ。初期のスラッシーなブラックメタルの質感溢れる前のめりな展開が堪らない。
10.「Revelations」
 派手な冒頭の前フリの意味があまり無い様な・・・前3曲と同様の路線です。

 乗るべき土俵をまだ見定めていない感じがするのでそこをはっきりさせて音楽性を追求して欲しいと思う。ジャケのイメージともずれていると思うし。

「The Scar Of David」

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「Hymen Holocaust」 2010
オランダのポルノゴアグラインド野郎共 Hymen Holocaust の4作目。
こいつらの1stはジャケがネクロマンティックをそのまま使っているんですな。白作業服にスクリームみたいな覆面を付けてLiveに挑む様はステッキー。ゲボゲボな便所ヴォイスと割れんばかりの演奏を掲げてズッコンバッコン。ギターとヴォーカルが一緒になるとドラムが全然聞こえなくなるバランスの悪さも一興。ただ一つ許せない点があって、故伊福部昭先生の怪獣総進撃マーチを下品なSEと一緒に流すのは如何なものか。恐らく本人達は何も知らずになんとなくエキゾチックだと思って使っただけだろうが、偉大な作曲家をバカにされた様で不快感が残った。と言うわけで曲は紹介してやらん。めんどいだけだけど。

「cum scene Inrestigation」

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「Hydra」 2005
Torchbearer 等のメンバーが在籍するスウェーデンのメロデスバンド Satariel の3rdアルバム。
初期の時点から既に普通声を取り入れた独自のスタイルを築いており、昨今主流となっている普通声入りメロデスの先駆け的な存在。攻撃的なギターの調べとサビの壮麗なキーボード、上品なクリーンヴォーカル、この手の作品にあまり好意的ではない私もこれは良いと思った。年季によって練り上げられ、曲の構成に自然に挿入されたそれは、取って付けた様な奴とは格が違うってことだ。

1.「The Freedom Fall」 Good!
 メロディアスなキーボードを乗せたミドルナンバー。異空間に置かれた様なサビの麗しさに心惹かれる。北欧メタルの清涼感にも満ちている。
2.「Be You Angel, Be You Beast」
 アグレッシブなリフで攻めるAメロBメロに対し、サビはメランコリック。
3.「Claw The Clouds」 Good!
 正統派メロデスリフを引っ提げ疾走。サビのツーバス連打による突進感とAemelgothのデス声ダミ声二重歌唱がカッコイイ!
4.「Vengeance Is Hers」
 哀愁のクリーンギターを踊らせつつサビでは激情に駆られる様なヴォーカルを披露。
5.「For Galaxies To Clash」 Good!
 ちょっとデジタリィなキーボードアレンジ。この曲の歌メロもよろしいです。
6.「The Springrise」
 他の曲よりやや暗めで悲愴的。
7.「Scattering The Timeweb」
 スローテンポ。どこか危うい質感のキーボードとレトロチックなハモンドオルガンがGood。途中、普通声の語りが入る。
8.「300 Years Old」
 ややモダン寄りな演奏にAemelgothのマイルドなヴォーカルが映える。メランコリックなサビにうっとり。
9.「Nihil Juggernaut」
 本作で最も攻撃的なナンバー。珍しくスラッシュビートが飛び出す。だがサビはやはりメロディアスにキメる。
10.「No God Loves」
 普通声主体のゆったりしたナンバー。アルバムのエピローグと言ったところ。

激しさは無いが、どの曲も練られた展開と歌メロでしっかり聴かせる高品質盤。ベテランの力量とはコレだ。

「Claw The Clouds」