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Remarks

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「Obsidian」 2007
イタリアのメロデス/デスラッシュバンド Slowmotion Apocalypse の2ndアルバム。
現Rintimeのギタリストが在籍していたバンド。現代的でシリアスな空気を纏ったメロディックデスでござい。キレのあるデスラッシーで硬派な疾走感を持たせつつ、ツインギターのメロディックかつテクニカルなリフレインの応酬を繰り広げております。

本作ではDisarmonia MundiのEttoreがプロデュースしたとあってモダニズムを感じる仕上がりとなっていますが、メロデス/デスラッシュとしては正統的と言って良いもので、叙情性とアグレッションのバランスがしっかりしている上にスケール感も付与されており、聴き応えのある内容となっている。流麗なギターソロの充実も大きな聴き所。

ハードコア由来の始終力んだ咆哮をかますヴォーカルには最初クドさを感じていましたが、このパワフルな音にはこれが結構合っているかもと思い直した。普通声に頼らないのは個人的に高得点だ。

これは良いね。メロデス好きもデスラッシャーも一聴の価値ありですぜ。

Pickup Tracks !!
1.「More Horror Is to Come」
 ネガティブを根底に持つ負への加速。人間社会への憎悪と怒り。この辺りのコンセプトの持ちようはハードコア由来か。
6.「The Blessing」
 At The Gates に肉薄する勢いの有機的で力強い疾走感とIn Flames由来の土着性を感じるメロディアスなツインリードの見事なコラボ!Goodナンバー。


「The Blessing」
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「Fallen」 2011
ノルウェーのブラックメタルバンド Burzum の8thアルバム。
ギャー!!いつの間に出ていたんだ!なんてこったい完全に出遅れた!…と、大慌てで購入した次第である。いや、何とも情けない。それにしても早いね。

前作を聴いて、Vargもお年を召して丸くなったのかしらと思ったりしたのだが、今作を聴くとなんかもうそう言う次元で語る必要は無いのかなと思う。

ノイジーなギターが同じリフを反復をするプリミティブなブラックに変わりは無いし、Burzumらしい陰鬱さは健在である。ミドル、スローテンポが主体で、前作よりノーマルヴォイスの割合が多くなった。かつての、聴くと一瞬で薄ら寒い気分になる、自分自身の全てを何かに差し出してしまった様な底の見えない狂気はもう感じないものの、ミステリアスでじわりじわりと聴き手の精神を侵食する闇がそこには広がっている。
一方で純粋な音楽としてのクオリティ、深みが増し、ある種の芸術性と成熟した落ち着きを持つに至っている。聴き易くなってしまったと言えば確かにそうだが、これを私はVargの人間的成長の表出であると受け取りたい。

色々意見はあろうし、過去の彼の行いは決して褒められたものではない。だが私はこの復帰後の2作品を好意的に受け止めているし、Vargがもう過去の様な過ちを犯しはしないと信じ、これからは純粋にアーティストとしての活動を行ってくれる事を願っている。ウィキの情報などを見ると、彼を取り巻く状況には未だ確定し得ない部分が多い様だが、早く安定した活動環境を手に入れられればと思う次第だ。

コアなファン向けの作品である事に変わりは無いが、食わず嫌いするのは勿体無いのではないか。ブラックメタルリスナーの通るべき道として手にとって頂ければと思う。

Pickup Tracks !!
2.「Jeg Faller」
 プリミティブな出だしから一転、キャッチーで叙情的なリフが心地良い。サビ部分の気だるげなVargの普通声歌唱が味わい深くて好きだ。地味にベースも良いんだよなぁ。

「Jeg Faller」

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「Genesis」 2011
ニュージャージー州のデスメタルバンド Abacinate の2ndアルバム。
ジャケットからしてもっとアングラ寄りの内容なのかしらと思ったらそうでもなかった。いわゆるニュースクール系の音で、テクニカルな面を覗かせつつ、高密度の演奏で畳み掛けるメジャークオリティの作品。とは言え気取り過ぎてはおらず、時折B級臭いファニーさを見せる事もある。

とにかく曲の出来が良い。緩急のバランスが絶妙に保たれた激しくスリリングな展開を持ち、如何なるパートにおいても一切ダレる事が無い。メロディを出す事にも臆面が無く、随所で魅力的なフレーズやメロディアスなギターソロが登場して楽曲に華を添える。メロデスかと思えてしまうツインリードが登場する場面も。
ヴォーカルはLowグロウルと耳障りな喚き声の二本立てが主体でキレがあり、攻撃性の引き立てに大きく貢献をしている。
音質はクリア。外へ外へと発散していく様な、開放的な質感を持っている。

リフと曲運びの巧さで聴き手をグイグイ引き込む高品質なデスメタル作。これはどんどん人気を伸ばしていくバンドだろう。

Pickup Tracks !!
4.「Necroplunger」
 スウェディッシュデスの様な疾走感を持ちつつ、黒い叙情が顔を出す。うーん、私好みの曲だねえ。
8.「Laughing In The Dark Pt. I」、9.「Laughing In The Dark Pt. II」
 オールインストの2曲。両曲ともかなりメロディアスで、泣きのアコギが顔を出した時にはあれ?コレ何のアルバムだったっけと思ってしまった。
10.「The Bundy Curse」
 前2曲を前フリにしてのラストナンバー。ドライブ感を携え、爆発的に駆け抜けるアグレッションとメロデスを思わせるツインギターに大興奮!圧倒されっぱなし。

「Night of the Desirable Objects」
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「Set For Extinction」 2010
テキサス州のグラインドコアバンド Kill The Client の3rdアルバム。
前作があまりにすんばらしい特攻グラインドだったので新作の発表を非常に楽しみにしていたのだが……ぐあっ!いつの間にか出てた!しかも去年じゃねぇか!
中身は全く持って期待通り。もはや演奏はひとつの大量殺戮破壊兵器と化し、一切の妥協を許さず向かうもの全てを皆殺しにする!これぞ邪神が放つ地獄の砲撃!ヴォーカルも相変わらず超ブチ切れ状態!しかも今回は一部の曲でゴア臭い便所声も披露。
で、前作と比べると序奏で少しグルービーなパートを設ける面や、キャッチーなリフを掻き鳴らす部分も出てきた様に感じる。しかし基本の線は全くブレておらず、ひたすらに突撃あるのみである。
今のコイツらに死角は無いな。とにかく一発でテンションがMAXまで上がる必殺盤。この爽快感に勝るものナシ!アドレナリン上昇度200%の26分間をとくと聴け!

「Pandemic」


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「Beyond The Pale」 2010

ドイツのプログレッシブデスメタルバンド Damnation Defaced のアルバム。

メロデスと言う触れ込みで入手してみたが、どうも違った様である。

それはさておき内容だが、異空間に迷い込んだ様なミステリアスで危うさのあるリフを主体としながら、叙情性やオーセンティックなギターソロを入り込ませる音像。


入り組んだリズムや唐突にやってくるリフの転換、ふと現れるブレイク、クリーンギターパートなど、プログレたる展開が随所に盛り込まれているが、同時にキャッチーなフレーズも多用されているのでトータルではそれ程難解と言う印象は受けない。アコースティックギターのソロなどは70年代のブリティッシュフォークを思わせる情緒的な佇まい。


ヴォーカルは腹から絞り出した様な男らしい咆哮で、デス声とダミ声の中間を行くような感じ。現行の Omnium Gatherum のヴォーカルに似ている。雄々しい様でどことなく空虚な響きが作品の前衛的な雰囲気を演出する上でかなりマッチしていると思う。

音質はクリアで整頓されており、しっとりとした湿り気がある。激しいパートにおいても知的で大人びた質感を与えている。


プログレの聴き方を心得ていない私でもなかなか楽しめた。これは良作だと思う。


Pickup Tracks !!

5.「Dead Emotion」

 耳を引く冒頭のフレーズから一気に突っ走る展開でツカミはOK。ブラストも多用し、かなりアグレッシブだが、そこにはきちんと秩序がある。次々切り替わるリズムを聴くだけでも楽しい。

11.「They Sow The Wind And Reap The Storm」

 10分越えの大曲。叙情的なトレモロあり、疾走ありとメロデスっぽさが強い前半、しっとりしたクリーンギターが美しい中盤、ブラストなどを織り交ぜつつ哀感たっぷりに突き進む後半と、それぞれのパートが立っている。後奏で再び現れるクリーンギターのソロがまた良い。


「Despised Angel」 ※オフィシャルPVなのでリンクを貼っときます。

http://www.youtube.com/watch?v=ZEwk81xzFpQ