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Remarks

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「Inflicted Deviations」 2011
またしてもロシアのメロディックデスメタルバンド Deviant Syndrome のアルバム。
こりゃまたなかなかカオティックなジャケットなのだが、中身は極めて分かり易いメロディックデスでござい。しかもクサい方面に傾いている私の好きなタイプの作風だ。先日の Seducer's Embrace の場合はややロシアのエキゾチックな質感を感じる面もあったのだが、このバンドは完全に北欧メロデス以外の何物でもなく、個性と言う個性は皆無に近い。

だが良いではないか。何しろ曲の出来が良い。ツボにくるツインリードとメロディアスなギターソロ、ほど良いスラッシーな疾走感と慌しさを持つ展開、出しゃばり過ぎないキーボード、ヴォーカルはデス声オンリーだし(一部女性Vo有り)、正統的なメロデスアルバムとしては文句の付けようがない。音質は籠り気味にして欲しかったケド。

まともなメロデスにはもう飽きたと言う方には見向きもされないであろう作品だが、私の様にオールドメロデスが好きで好きで堪らない者には非常に安心して聴けるアルバム。

Pickup Tracks !!
2.「Blessing the Emptiness」
 何の捻りもない正統派メロデスナンバーなのだが、う~ん、こう言うのは何百曲聴いてもやっぱりテンション上がるんだよなぁ。メロデス万歳!
4.「Seal of a Star Dweller」
 メジャー寄りのコードからマイナーへ転調する展開がツボです。3分でスパッと終わる潔さも良し。

「Blessing The Emptiness 」

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「The Esoteric Order」 2011
スウェーデンのデスメタルバンド Puteraeon のアルバム。
2008年から活動するバンドだが、ギター/ヴォーカルにTaetreのJonas、ドラマーはNominonのAndersだし、サポートギターは One Man Army and the Undead Quartetに参加経験アリとメンバーが豪華豪華。スウェディッシュデスマニアの食指が動くと言うものです。

内容的には、Nominon などと比べるとほんの少し哀愁を感じるツインギターやダークなメロがアクセント程度にあったり、少しデスラッシュっぽい所もたまにあるけど、結局の所は剛直なスウェディッシュデスに他ならない。歌詞の方も死体にゾンビにと全く捻りもクソもないホラーづくしで期待を裏切らない。これで良いんです!売れないだろうけど(苦笑)。このオッサン達が屋台骨を支えてくれているからこそシーンが成り立っている事を忘れてはいけない。

これと言って立っている部分も無いのでマニア以外の需要はありますまい。これ以上のモノを求めるバンドじゃございません。

「Storms Over Devils Reef」

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「Epoch」 2011
イギリスのアトモスフェリックブラックバンド Fen の2ndアルバム。
ポストロックとブラックメタルの融合を試みているバンドである。孤独の悲哀、虚無に自らを取り囲む自然の情景を絡めた世界観を持つ叙情的なサウンド。淡く柔らかみのあるギターの音色と空間的な質感のキーボードによってしっとりとした哀感を持たせてある一方で、そこからいきなりブラストビートや怒涛の疾走が繰り出される激しい展開に転ずる様はかなり豪快。その実、楽曲全体には常にブラックメタルらしからぬ繊細さと脆さが同居している。それを可能にしているのがまさにポストロック的なギターの使い方やリズム回しなのである。

ヴォーカルはフォーマルなブラック声を基本としながら、ウィスパーを用いた微妙な歌い回しやディープな咆哮、サビなどでは柔らかく不規則なクリーンヴォイスを披露したりと、表現力は高い。

同様の路線を持つ Agalloch などと比べると、楽曲の展開上にポストロック的要素を取り入れていると言うよりも、曲自体がポストロックになっている面が強く、ポストロック的なブラックと言うよりもブラック的なポストロックと言えるのかもしれない。レベルの高い作品なので興味のある方は聴いてみて損無しだと思う。

Pickup Tracks !!
6.「Half-Light Eternal」
 淡く叙情的な前半、ブラストで突き進む中盤、そして大団円、ある種の浄化とも言える美麗な終盤。このバンドの音楽性の凝縮と言えるドラマティックな一曲である。

「Ghosts of the Flood 」

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「Relentless Execution of Ceremonial Excrescence」 2009
オーストラリアの二人組デスメタルバンド Impetuous Ritual のアルバム。
血塗れのメンバーの風体からしてヤバ気なのだが、中身もその期待を裏切らない、ひたすら禍々しく暴力的で闇のドン底を行く極悪デスメタルだ。

楽曲はスローテンポかブラストビートで捲し立てるかのどちらかの展開でほぼ二極化されており、その転調する部分の落差が堪らなくヴァイオレンスなのである。極度にディストーションを掛けられたギターのリフはダークで近寄りがたい空気を持っている。さらに随所で披露する発狂したソロが聴き手を追い込むのだ。

ヴォーカルはひどく生々しく、かつ病的な質感を持つvomit系のスタイルで、半ば演奏と一体化している。音質は悪く、ノイジーで分離もきちんとされていない。音割れなどお構いなしだ。だが、この音楽性においては良好な音質などおよそ不適。理解出来る人には理解出来ると思うが、劣悪な音質こそがこの手の作品の真骨頂である。

アンダーグラウンドな怖さ全開、狂気の一品である。個人的にもかなり好きな音であるが、マニアは要チェックのバンドだろう。

「Convoluting unto Despondent Anachronism」

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「Self-Mythology」 2010
ロシアのメロディックデスメタルバンド Seducer's Embrace の2ndアルバム。フルとしては8年ぶり。
まずはこのジャケなのだが、メロデスのアルバムとしてはおよそ似つかわしくないヘンテコセンス全開である(まさにSelf-Mythologyと言った感じ)。これを見た人間の反応は、絶対買わないと思うか逆に滅茶苦茶気になってしまうかのどちらかに分かれるだろう。

ところがこれが、蓋を開けてみると実に出来の良いメロデスなのである。北欧メロデスのスタイルを真摯に受け入れつつ、ややプログレッシブな感触を持たせた楽曲に、流麗でメロディアスなギターが舞い踊る。メロデス聴きのツボを押さえた良メロがこれでもかとばかりに詰め込まれている。一方で、時折顔を覗かせるコサック民謡の様なフレーズや、独特の妖しさ、メランコリーなどは御当地柄と言ったところで新鮮である。

ヴォーカルは低音、中音域中心のグロウルで、特に個性を発揮するものでは無いが、メロディ重視の作風なのでこの方が曲を楽しむ邪魔にならないだろう。
音質はクリアな方で、ギターの音がモコモコした質感。

ジャケで食わず嫌いするのは勿体無さ過ぎる良作メロデス。もっと人気になって欲しいなぁ。お勧め。

Pickup Tracks !!
5.「Of Fate」
 スマートな疾走曲。事あるごとに泣かせに来るリフレインとギターソロの嵐。捨てどころ一切ナシ!終盤3:31~3:42で扇情度が最高潮に達する!昇天、さようなら。
11.「Let It Rain」
 メランコリックなツインリードが炸裂する疾走ナンバー。中盤で一旦フェードアウトした後に、なんとサックスによるソロパートが!これは新鮮。その後に続くスピーディーなギターソロも堪りません!こいつら良いメロを作る才能があり過ぎるんじゃないか?
12.「Altjeringa (The Dreaming)」
 アコースティックギターのしっとりした叙情とメタルギターが入ってからの悲壮感がよろしいインストナンバー。

「Of Fate」